IM
レポート
百花繚乱 ─花言葉・花図鑑─
山種美術館 | 東京都
広尾の地下に満開の花々
今年は三寒四温ではなく、一気に訪れた東京の春。荒天もあって桜はすっかりなくなってしまいましたが、ここなら大丈夫です。花の絵画で美術館を満開にする特別展が、山種美術館ではじまりました。
荒木十畝《四季花鳥》(右)
菱田春草《桜下美人図》(左)
狩野常信《明皇花陣図》
渡辺省亭《月に千鳥・桜に雀・紅葉に小鳥》
西田俊英《華鬢》(右)
第3章「四季折々の花」
会場では花の解説も。芙蓉の解説と、岸駒《花鳥図》
リズミカルな構図が美しい、作者不詳《竹垣紅白梅椿図》
速水御舟《名樹散椿》(右)
山種美術館が広尾に移転してから二度目となる「百花繚乱」展。「人と花」「花のユートピア」「四季折々の花」の3構成で、江戸絵画から平成の作品まで、約60点が出展されています。


会場

狩野常信の《明皇花陣図》は、唐の玄宗皇帝と楊貴妃の古事を描いた作品。花がついた枝で宮女がチャンバラをするように戦わせて遊んでいます。

狩野探幽の次の世代にあたる常信。多作の作家で必ずしも名品揃いではないそうですが、こちらは渾身の一作です。


狩野常信《明皇花陣図》

「花のユートピア」には、展覧会メインビジュアルの荒木十畝(あらきじっぽ)の《四季花鳥》が。こちらは大正6年の作品です。

大画面の4幅対に、春夏秋冬それぞれの花鳥が描かれたゴージャスな作品。描かれているものについて、学芸課長の櫛淵豊子さんに調べていただきました。

四季花鳥のうち 春(華陰鳥語)
花・樹木:ハクモクレン(白木蓮)、ツバキ(椿)、レンギョウ、スミレ
鳥:シジュウカラ、イカル、ハッカン(白鷴 オス・メス)

四季花鳥のうち 夏(玉樹芳艸)
花・樹木:キリ(桐)、タチアオイ(立葵)、ヒメユリ(姫百合)
鳥:オナガ、キビタキ

四季花鳥のうち 秋(林梢文錦)
花・樹木:クヌギ、カエデ(楓)、リンドウ
鳥:アカゲラ(メス)、ヤマシギ

四季花鳥のうち 冬(山澗雪霽)
花・樹木:ウメ(梅)、マンリョウ(万両)
鳥:スズメ(雀)、サンコウチョウ(オス・メス)、オシドリ(鴛鴦 オス・メス)


荒木十畝《四季花鳥》

山種美術館の看板のひとつ速水御舟《名樹散椿》は、展示室2で紹介。昭和4年に描かれた作品で、昭和52年に重要文化財に指定。昭和期の作品で重文に指定されたはじめての作品です。

白・紅・桃色・紅白絞りとさまざまな色の花が、山茶花のようにひとひらずつ散る「五色八重散り椿」を描いたもの。京都の昆陽山地蔵院(俗称椿寺)で御舟が写生した時にはありましたが、残念ながら枯れてしまい、今は同所に2代目の木が残っています。


速水御舟《名樹散椿》

なお、山種美術館は2013年4月6日からGoogle Art Projectにも参加。58作品が高画質で閲覧できるようになりました。展覧会とあわせて、お楽しみください。(取材:2013年4月8日)


 
会場
会期
2013年4月6日(土)~6月2日(日)
会期終了
開館時間
10:00~17:00(入館16:30まで)
※特別展の開館時間は変更になることもあります。
休館日
月曜日休館 ただし4月29日(月祝)、5月6日(月祝)は開館。5月7日(火)は休館
住所
東京都渋谷区広尾3-12-36
電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
03-5777-8600(ハローダイヤル)
公式サイト http://www.yamatane-museum.jp/
料金
一般 1,200(1,000)円/大高生 900(800)円/中学生以下無料
※()内は20名以上の団体料金および前売料金。
※障がい者手帳、被爆者手帳をご提示の方、およびその介助者(1名)は無料。
※本展覧会は特別展のため、通常展とは料金が異なります。
展覧会詳細 【特別展】百花繚乱 ─花言葉・花図鑑─ 詳細情報
おすすめレポート
ニュース
ご招待券プレゼント
学芸員募集
展覧会ランキング
おすすめコンテンツ