関連企画:7月6日(日)午後1時~3時
「今を生きる縄文アーティストトーク」
(出品作家たちによる作品解説や縄文トーク)
【出品作家】 片桐仁・小林武人・堀江武史・さかいひろこ・真世土マウ
猪風来・村上原野・土田哲也・中山裕那・小野真由美
北村ますみ・兵頭百華・黒田知恵・磯田耕治・谷本明久
松本千夏・大槻順一郎・向井宏志・むらかみよしこ(順不同)
中国山地の山あいに立ち昇る縄文野焼きの炎――それは、古来の縄文文化を今の世に伝え未来を拓いていく狼煙。猪風来美術館は日本で唯一の現代縄文アートの美術館です。
1万6000年前から1万3000年間もの永いあいだ日本列島に花開いた縄文文化。自然と共生し、生と死と再生への畏怖と祈りの世界観が表現された縄文の造形、その文様は“生命と魂のデザイン”です。現代においては縄文の造形美とその内包する精神世界への注目が世界的に高まっています。そうした中で、猪風来美術館で縄文造形の“心と技”を学び育った縄文アーティストたちの芸術活動は、縄文土器・土偶の模写から体得したものを基盤として、〈復活‐体得‐創造〉の新たな縄文芸術として開花し世界中に発信し続けています。
縄文の“美と真理”は母なる大地・地球の万物生命と人類の在り方の根源を問い、一万年の過去から一万年の未来を見通して、地球未来を照らす。そうした活動のトップランナー猪風来美術館の20周年記念特別企画展では、猪風来美術館で学び育ってきた作家たちを中心に、この20年間の諸芸術活動に関わってくださった作家たちにも参加を呼びかけました。古来の縄文に根ざしつつ、現代の新縄文スタイルの表現者たちが育ってきています。この新縄文スタイルの表現は、素材を土に限らず新素材と技術を用いて、立体と平面、テキスタイル、音楽と映像など総合芸術として発展しつつ 独自の幅広いジャンルを拓こうとしています。村上原野の予感した、縄文の新しい渦が新星のように生まれてくる「縄文スパイラル・ノヴァ」の時代が現実のものとなりつつあります。どうぞご高覧ください。