1、アルフォンス・ミュシャとは
アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)は、19世紀末から20世紀初めにフランスを中心に欧州で流行した芸術様式「アール・ヌーヴォ―」を代表する、チェコスロバキア出身の画家です。
ミュシャは、1888年にパリへ移住し、パリの舞台女優サラ・ベルナールの演劇「ジスモンダ」の宣伝ポスターを制作したことで、一躍有名になりました。
パリ時代には、ビスケット、香水、酒、煙草などの嗜好品をはじめ、幅広いジャンルの広告ポスターの仕事を手掛けました。装飾パネルやカレンダー、ポストカードなどもデザインし、人気の高まりとともに、人々の暮らしの中にも彼の作品が現れるようになりました。しなやかな曲線と美しい色彩で女性を描き出す、その洗練されたデザインは、いまなお多くの人々を魅了します。
2、特別展のみどころ
特別展では、1,300点以上のミュシャ作品を所有する尾形寿行氏のコレクションから、約400点を厳選し、ミュシャの生涯とその仕事を紹介します。ポスター、装飾パネル、デザイン集、ポストカード、切手、紙幣、商品パッケージなど、多様なデザインを手がけたミュシャの作品の魅力をご堪能ください。
3、展示の構成
ミュシャの名を一躍有名にした、パリ時代の商業ポスターからはじまり(第1章)、自由な創作活動を展開した装飾パネルの仕事(第2章)、パリの美術学校講師として刊行した、学生の教本・装飾資料集や書籍の挿絵(第3・4章)、カレンダーや商品パッケージ等の仕事へと展開し、彼の作品は人々の日常生活へと溶け込んでいきました(第5章)。ミュシャ芸術の転換期といわれるアメリカ時代(第6章)、そしてパリでの栄光を捨て、祖国チェコへ戻り制作したポストカードや1918年に独立宣言した新生チェコスロヴァキア共和国の新政府から依頼された仕事(第7章)なども取り上げます。
4、関連イベント
(1)ミュシャの世界的コレクター 尾形寿行氏のオープニング・トーク
日時:7月26日(土曜日) 9時30分から10時30分まで
会場:企画展示室(観覧券を購入の上、ご参集ください)
(2)ミュシャの世界的コレクター 尾形寿行氏のギャラリートーク
日時:8月9日(土曜日)午後1時30分から2時30分まで
8月10日(日曜日)午前11時から12時まで
内容:“コレクターならでは”の視点で、ミュシャの魅力をご紹介します。
会場:企画展示室(観覧券を購入の上、開始10分前に展示室入口前にお集りください)
備考:参加費無料(要観覧料)、事前申込不要
先着50名様(当日9時から整理券を配布しますので、観覧券購入の際にその旨をお伝えください。開始10分前に展示室入口前にお集まりください)
当日の状況によって、開始時間前後に入場規制を行う場合があります。あらかじめご了承ください。