冷たい季節風が吹く冬の夜空には、夜空には、オリオン座を中心にして、おおいぬ座、こいぬ座、ふたご座、ぎょしゃ座、おうし座などの明るい星座がせいぞろいしています。
オリオン座の中央部に有名な大星雲があります。気薄な水素ガスが2万度以上もある高温度の星から出る紫外線を受けて光っているのです。オリオン座には、このほかにも散光星雲や暗黒星雲が多くあり、このようなガスや微粒子の多いところから、星が生まれてきます。
おうし座のプレアデス星団は、生まれて間のない若い星が、せまい範囲に集まっています。肉眼では6~7つ、望遠鏡では百数十個の星の集まりであることが分かります。
星は、誕生したときの質量が大きいほど水素の融合反応が激しく、高温になり、水素を早く使い果たします。ですから質量の重い星ほど寿命が短く、軽い星ほど寿命が長いのです。
星は、水素を使いはたすと、中心部で重い元素が作られます。そして、中心部はそれ自身の重さでどんどん収縮して高密度になっていきます。大きな質量の星は、進化の最後に大爆発をおこします。おうし座には、カニ星雲と呼ばれる星雲があります。これは、1054年に爆発を起こした超新星のあとで、ガスが毎秒1200kmのスピードで膨張しています。星雲の中心には、1立方センチメートルあたり10億トンという超高密度に圧縮された中性子星があります。