南蛮の夢、紅毛のまぼろし

    府中市美術館 | 東京都

    本格的に欧米と接触するようになった明治時代を迎えると、このようなかつての「南蛮」や「紅毛」の頃の歴史や文化に、深く関心を寄せる人々が現れました。例えば、伊達政宗に派遣されローマ法王との謁見を果たしたものの、帰国時にはすでに厳しいキリスト教弾圧が行われていたという悲運の武士、支倉常長のことなどは、キリスト教が禁止されていた江戸時代には公にされることはありませんでした。しかし、明治に入り、常長が持ち帰った品々が公開されるや、人々の大きな驚きと感慨を呼び起こしたのです。折しも日本画の分野に登場した「歴史画」の格好の題材として、こうした壮大な歴史のドラマが描かれています。 あるいは、すでに西洋風の本格的な写実絵画を見慣れていた近代の人々は、江戸時代のオランダ風絵画には素朴な味わいがあると捉え、それを一つの美とする心も生まれました。更に、日本の地に異国の人々がいる光景に奇妙な面白みを感じ取り、そのイメージをふくらませていった、竹久夢二や川上澄生のような画家まで現れました。 このたびの展覧会は、南蛮や紅毛の世界に触発され、思いを馳せた画家たちの作品を展望する、初の試みとなります。また、近代の人々のロマンティシズムをかき立てた、安土桃山・江戸時代の南蛮・紅毛に関わる遺品も併せてご覧いただきます。近代びとたちが過ぎ去った時代に見た夢やまぼろしを、追体験してみたいと思います。
    会期
    2008年3月15日(土)〜5月11日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~17:00(入場は16:30まで)
    料金
    一般600(480)円、高校生・大学生300(240)円、小学生・中学生150(120)円 ※( )内は20名以上の団体料金 ※未就学児及び障害者手帳等をお持ちの方は無料 ※府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」で無料 ※この観覧料で常設展もご覧いただけます
    休館日 月曜日(5月5日は開館)
    会場
    府中市美術館
    住所
    〒183-0001 東京都府中市浅間町1-3
    050-5541-8600(ハローダイヤル)
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