黒田長政生誕440年記念展「黒田長政と二十四騎-黒田武士の世界－」

　福岡城は平成19年にその完成から400年を迎え、平成20年には国史跡に指定されて50年の節目に当たります。しかし、城への関心は高いものの、その城主であった黒田氏や家臣団に対する明確なイメージは必ずしも市民に浸透していません。 　ステレオタイプ化した槍と盃を手にした裃姿の「黒田武士」像は、昭和以降に「黒田節」が流行したことにより形成されたものです。また江戸時代には、黒田家草創期に活躍した24人の家臣「黒田二十四騎」を顕彰する動きがありましたが、これも彼らの没後100年近くたってからのことであり、その物語にはフィクションが含まれていました。 　そこで本展では、黒田家とその家臣団の歴史を今一度整理し、「黒田武士」の実像と虚像を明らかにすることを目指します。 　黒田家とその家臣の家に伝来した武器・武具、絵画資料、古文書等を通じて「黒田武士」と呼ばれた人々の歴史を判りやすく紹介し、また明治時代以降に創作された「黒田武士」のイメージについて、講談・小説・音楽・映画・漫画・土産品などを題材に、その変遷を追いかけます。