森鴎外記念館で現代アート！Vol.3 「刹那」よ「止まれ、お前はいかにも美しいから」

文京区立森鴎外記念館では、「森鴎外記念館で現代アート！Vol.3　「『刹那』よ『止まれ、お前はいかにも美しいから』」と題して現代美術の展示を行います。 　本企画は、鴎外の仕事や作品を現代的価値や意味に繋げる試みとして、現代美術の作品をエントランスや、カフェ、図書室等の無料（パブリック）スペースで展示するもので、今回で３回目となります。ディレクションは倉林靖氏（美術評論家）出品作家は、富岡直子氏（絵画）、佐野陽一氏（写真）のお二人です。 タイトルの「『刹那』よ『止まれ、お前はいかにも美しいから』」は、鴎外訳・ゲーテ『ファウスト』のファウストの台詞を引用したものです。この台詞からは、瞬間の感覚が人の内面で新たな光を発し永遠となる、恩寵のような体験に関する、医学者であり文学者であった鴎外の関心がうかがえます。 今回出品いただく富岡直子氏と佐野陽一氏は、どちらも外界の一瞬の光を映しながら、内的な光をもそこに滲みださせ、瞬間が永遠につながるような知覚と経験を現出させることを試みている作家です。今回は二人の作品を通じて、鴎外がファウストのセリフにこめた、瞬間と永遠をめぐる知覚と感覚を、現代につなぎます。