
国立新美術館「マティス 自由なフォルム」展 記者発表
20世紀最大の巨匠の一人、アンリ・マティス(1869-1954)による切り紙絵(きりがみえ)をまとめて日本で紹介する展覧会が開催されることとなり、都内で記者発表が行われた。
マティスは後半生を過ごした南フランス・ニースで、さまざまな色が塗られた紙をハサミで切り取る切り紙絵の作品を精力的に制作している。
展覧会は、切り紙絵の重要なコレクションを誇るニース市マティス美術館から、約150点のマティス作品が来日。
切り紙絵が日本でまとめて展示されることは珍しく、マティスの記念碑的な表現方法に触れることのできるまたとない展覧会となる。
展覧会の目玉といえるのが、同館が所蔵する切り紙絵の大作《花と果実》(410cm × 870cm)。本展のためにフランスでの修復を経て、日本初公開となる。
また、マティスが最晩年に取り組み、芸術家人生の集大成といえるヴァンスのロザリオ礼拝堂にも着目。展示室内に礼拝堂を体感できる空間を再現し、建築から室内装飾、祭服まで、マティスの芸術を紹介する。
展覧会は「色彩の道」「アトリエ」「舞台装置から大型装飾へ」「自由なフォルム」「ヴァンスのロザリオ礼拝堂」の5章構成。
展覧会は当初、2021年9月に開催が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により開催が延期されていた。
「マティス 自由なフォルム」展は2024年2月14日(水)~5月27日(月)、国立新美術館で開催。入場料は未定。巡回はなく、国立新美術館だけでの開催となる。

アンリ・マティス《 花と果実 》1952-53年、切り紙絵、410 × 870 cm ニース市マティス美術館蔵 © Succession H. Matisse Photo: François Fernandez