近年のデジタルカメラは驚くべきスピードで進歩しており、誰でも簡単に写真撮影が楽しめるようになってきてきます。しかしその一方で、市販製品には飽き足らず、自分の作品を撮るカメラは自分で作りたい、特別な映像を撮るために市販品には無いカメラが欲しいから作る、あるいは単純に面白いから作る、と考える人たちがいます。それが「日本手作りカメラ会」です。
「日本手作りカメラの会」は1971(昭和46)年に発足し、現在は40名以上の会員が在籍する手作りカメラの集団です。ユニークな発想と高い技術で市販製品には無い魅力を持つさまざまな手作りカメラを製作しており、その活動はテレビなどのメディアでもたびたび紹介されています。
今回の特別展では『ギネヅブック』に世界記録として認定された、長さ145メートルの「世界一長い写真」とその写真を撮影したカメラや、蒸気機関車などを模したユニークな形状のカメラ、立体・パノラマ・万華鏡など特殊な写真を撮影するカメラ、壊れたボディを組み合わせて新しいカメラを作り上げるリサイクルカメラなど、「日本手作りカメラの会」会員が製作した“世界に一台”の個性豊かなカメラと写真作品を展示し、新しい映像世界やカメラの楽しみ方を提案するとともに、市販製品では得られない“手作りの魅力”を再発見していただきます。また会期中には、日本手作りカメラの会会員による解説や実演や、親子を対象にした手作りカメラのワークショップなどを開催し、夏休み中の小中学生や、新たに趣味に挑戦したい団塊世代など、多くの方に手作りカメラの魅力を体験していただける展示となっております。