黒の迷宮 -凝視の刻- 木下晋・小林敬生・日和崎尊夫

    石川県立美術館 | 石川県

     黒はひと色で世界を表現しうる唯一の色です。黒から紙の白への無限のグラデーションは、モノクロ写真のようにリアルな世界を描くことも出来ますし、水墨画のように思惟に富んだ精神世界を描くこともできます。色はそれぞれある特定の感情を見る者に喚起させます。しかし、色味をのぞいて無彩色の明暗の諧調に世界を置き換えればどうでしょう。そこには客観性が生じ、幅広い表現を得ることが可能となります。この点黒は他の色とは性質を異にする、特殊な色といえましょう。  9Hから9Bまでの20種の鉛筆を駆使して人間を描きつづける木下晋、木口木版で、微細なそして暗示にみちた不可思議な世界を展開する日和崎尊夫と小林敬生。この三人の黒線が織りなす細密描写の魔宮は、写実と幻視の両洋にそびえ立ち、みる者に驚嘆と畏怖の念を起こさせます。視覚情報が満ちあふれ、ややもすればみることが惰性に流れがちな現代に、彼らの凝視の世界は視ることは考えることであり、意思を伴うものであることを、強烈に語りかけるのです。  本展を機に、視ることの意味を再確認いただければ幸いです。
    会期
    2006年1月4日(水)〜2月5日(日)
    会期終了
    開館時間
    9:30~18:00(入場17:30まで。季節や展示により延長あり)
    【カフェ】
    国内外のコンクールで受賞を重ねた、石川県出身のパティシエ辻口博啓氏プロデュースのカフェ
    「LE MUSEE DE H KANAZAWA(ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ金沢)」
    10:00~19:00(年中無休)
    ※美術館ご観覧の方は平日のみドリンクの割引があります。
    料金
    一般800円(600円)、大学生600円(400円)、高中小生200円(100円)  ※(  )内は20名以上の団体料金
    休館日 会期中無休
    会場
    石川県立美術館
    住所
    〒920-0963 石川県金沢市出羽町2-1
    076-231-7580
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