
大阪中之島美術館「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」会場
大阪中之島美術館にて、特別展「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」が開催される。
展覧会は、縄文時代から近現代に至るまで、まだ広く知られていない日本美術の傑作や作家に光を当て、その魅力を掘り起こそうとする試み。
2000年、京都国立博物館での展覧会を契機に再評価された伊藤若冲のように、世に埋もれた“知られざる鉱脈”が、今後の日本美術史を形づくる可能性があるという視点から企画された。
中でも注目されるのは、伊藤若冲と円山応挙による初の合作とされる二曲一双の屏風。若冲の《竹鶏図屏風》と応挙の《梅鯉図屏風》は、いずれも金地に水墨で描かれており、金箔の質も一致していることから、共通の依頼主によって制作された可能性が高い、極めて貴重な作品である。
若冲と応挙は同時期に京都で活躍していたものの、これまで両者の接点を示す作例は確認されていなかった。
さらに、戦災で焼失したとされ、これまで小さな白黒図版でしか知られていなかった若冲の《釈迦十六羅漢図屏風》が、最新のデジタル技術と学術的研究によって復元され、展示される。
「未来の国宝」を発見するという視点から日本美術を再考する、またとない機会といえる。
会期は2025年6月21日(土)~8月31日(日)。観覧料は一般1,800円など。

大阪中之島美術館「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」会場

大阪中之島美術館「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」会場

大阪中之島美術館「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」会場