尚意競艶 -宋時代の書-

    台東区立書道博物館 | 東京都

    宋時代の書の特質は「意(こころ)」、すなわち人間の個性や精神性を「尚(とうと)」ぶことにあります。本展では、宋時代に「艶(つや)」やかさを「競(きそ)」い合った、個性派文人の名品や拓本を通して、北宋(ほくそう)から南宋(なんそう)への書を概観しつつ、書に対する考え方の変遷をたどうろうとするものです。 北宋時代に活躍した蔡襄(さいじょう)・蘇軾(そしょく)・黄庭堅(こうていけん)・米芾(べいふつ)は、北宋の四大家(したいか)と尊称されています。なかでも蔡襄は、伝統的な書法を継承し、格調高い書風を伝えました。これに対し、蘇軾と黄庭堅は、個々の人間性を高らかに謳い上げるような、自由で個性的な書風を創出しました。米芾は伝統的な書を標榜しながらも、躍動感あふれる響きの高い書をよくしました。 南宋時代には、北宋の四大家の影響を受けながらも、やがて南宋独自の書風が花開きます。宗学を大成した朱熹(しゅき)は、古法に捉われずに自らの胸襟を吐露する書をよくしました。また、禅学にも造誌の深い張即之(ちょうそくし)は、清勁(せいけい)な書風を創出し、日本の禅憎たちにも大いに尊ばれました。 今年は、北宋の四大家の一人、蔡襄(1012-1067)の誕生1000年にあたります。今年で10回目を迎える東京国立博物館と台東区立書道博物館との連携企画では、両館が所蔵する蔡襄の優品を特別公開するほか、香港中文大学文物館、京都の智積院(ちしゃくいん)、京都国立博物館、大阪市立美術館等の名品を通して、宋時代の書の尽きせぬ魅力をご紹介いたします。
    会期
    2012年10月2日(火)〜11月25日(日)
    会期終了
    開館時間
    9:30~16:30(入館は16:00まで)
    料金
    一般・大学生 500円(300円)、高・中・小学生 250円(150円)
    ※( )内は20名以上の団体料金
    ※会期中、東京国立博物館で書道博物館の、書道博物館で東京国立博物館の観覧券の半券をご提示いただければ、それぞれ団体割引料金で観覧できます(各種割引の併用はできません)。
    休館日 月曜日(ただし10月8日は開館)、10月9日(火)
    公式サイト http://www.taitocity.net/taito/shodou/
    会場
    台東区立書道博物館
    住所
    〒110-0003 東京都台東区根岸2-10-4
    03-3872-2645
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