平成２７年度特別展「源氏流いけばな」

赤穂市有年原の明源寺出身の千葉龍トは華道流派源氏流を興し、宝暦7年(1757)に法橋に叙せられました。京・大坂を経て、宝暦12年(1762)には江戸に下り、以後江戸で流儀を広めました。源氏流のいけばなは従来池坊が行ってきた高度な技術で定まった形に造形する立花に対し、当時流行していた自由な抛入花を書院・座敷・茶席それぞれに相応しい活け方に改めて提案したものでした。その斬新さは江戸の人々の好みに叶い源氏流は大いに流行しました。龍卜没後は千葉家のほか沼田蘭山・大嶋宗丹・前賀松泉等の文化人を通して赤穂・上郡・相生周辺.で広がりをみせましたが戦後は衰退し流儀も絶えてしまいました。本展では資料を収集・展示し、龍卜・源氏流いけばなと赤穂における広がりについて検証します。(会期中、会場入ロに赤穗市華道連盟の方々による源氏流の花形を復元したいけばな一瓶を飾りますのであわせてご覧ください)。