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    妖艶なる美の系譜。知られざる「最後の浮世絵師」 ― 太田記念美術館で「鰭崎英朋」
    (掲載日時:2025年5月30日)

    太田記念美術館「鰭崎英朋」会場
    太田記念美術館「鰭崎英朋」会場


    明治後期から昭和にかけて活躍し、浮世絵の名残を現代に伝える「最後の浮世絵師」と称される鰭崎英朋(ひれざきえいほう:1880–1968)の作品を紹介する大規模な展覧会が、東京で開催される。

    鰭崎英朋は月岡芳年の門人・右田年英に師事し、文芸雑誌の口絵や挿絵、小説の単行本の装画などで一世を風靡したが、その功績は今日ほとんど知られていない。

    展覧会では、英朋が描いた妖艶な美人画に注目し、近代の美人画家・鏑木清方と並び称されたその画業を紹介。大正期に入り、浮世絵版画が終焉を迎える中で、木版画による美人画を手掛けた英朋の作品を掘り下げる。

    加えて、英朋が多数手掛けた石版画の口絵にも着目。石版画は当時の大衆メディアにおいて重要な役割を担っていたにもかかわらず、これまで紹介される機会が極めて少なかった。

    展覧会では、木版画と並び石版画の魅力にも迫り、英朋の多彩な表現世界を浮き彫りにする。

    展示作品には、刊行された木版画や石版画のほか、原画や彩色指示のある下絵、スケッチや掛軸なども含まれ、制作の裏側に迫る資料も多数紹介される。

    また、近年発見された肉筆画「上杉謙信」も初公開。鰭崎英朋が20歳のときに描いた現存最古の肉筆画が、前期(5月31日~6月25日)のみ公開される。

    展覧会「鰭崎英朋」は太田記念美術館(東京・原宿)で、2025年5月31日(土)から7月21日(月・祝)に開催。前期(5月31日~6月25日)と後期(6月28日~7月21日)で、全点が展示替えされる。観覧料は一般1,200円など。


    太田記念美術館「鰭崎英朋」会場
    太田記念美術館「鰭崎英朋」会場

    太田記念美術館「鰭崎英朋」会場
    太田記念美術館「鰭崎英朋」会場

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