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    レポート
    加藤久仁生展
    八王子市夢美術館 | 東京都
    箱庭遊びがアカデミー賞に
    2009年に「つみきのいえ」で、米国アカデミー賞短編アニメーション賞を獲得した加藤久仁生さん。八王子市夢美術館で展覧会が開催中です。
    「何に使うか決めていないイメージの作業だから、いまだに一番いいなと思う」というスケッチブックの絵。
    暖かいイメージの展示ディスプレイは、デザイナーの小泉誠さんによる構成(一部)。
    「つみきのいえ」誕生のきっかけとなった、絵本「積み木の街」。
    「つみきのいえ」の絵コンテ
    「つみきのいえ」の背景画。額の上には、釣りをしている老人も。
    もちろん、会場では「つみきのいえ」も上映されています。
    絵本「つみきのいえ」のためのスケッチ。アニメとはタッチが異なります。
    絵本「つみきのいえ」の原画
    絵本雑誌に連載されている「あとがき」
    加藤久仁生さんは八王子市内の大学である多摩美術大学出身。在学中から自主制作を行い、その活動は注目を集めていました。

    積木を積み上げたような家で暮らす老人を描いた「つみきのいえ」は、制作に約1年間を費やした作品。国内外で高い評価を受け、2009年2月には第81回アカデミー賞において邦画初となる短編アニメ映画賞を受賞したのは記憶に新しいところです。


    会場風景

    展覧会では「つみきのいえ」が生まれたきっかけであるスケッチや絵コンテを紹介。また「つみきのいえ」以降の作品として、現在絵本雑誌「MOE」(白泉社)で連載中の「あとがき」のスケッチや原画、本展のために制作した新作短編アニメーション「情景」も展示されています。

    展覧会の図録に掲載されているインタビューには、作品が評価されることに対してのうれしさとともに戸惑いも綴られています。

    小学生2年生まで熱中していたという「箱庭」的なままごと遊びが根っこにあるので恥ずかしいという気持ちもある、など、等身大の加藤さんの姿が見て取れます。


    会場風景

    平日の午前中にもかかわらず、早くから多数の来館者が訪れていた本展。3月10日(土)の15:00からは、加藤久仁生さんのギャラリートークも予定されています。
    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2012年3月6日 ]

    ※展示作品の著作権はROBOTが所有してい ます
     
    会場
    会期
    2012年2月10日(金)~3月25日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~19:00(入館は18:30まで)
    休館日
    毎週月曜日(祝日の場合は開館)
    年末・年始(12月29日~1月3日)
    展示替期間
    住所
    東京都八王子市八日町8-1 ビュータワー八王子2F
    電話 042-621-6777
    公式サイト http://www.yumebi.com/
    展覧会詳細 「加藤久仁生展」 詳細情報
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