IM
    レポート
    メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神
    東京都美術館 | 東京都
    全品、日本初公開
    たびたびそのコレクションが日本でも公開されている米国・ニューヨークのメトロポリタン美術館ですが、本展はすべてが日本初公開。世界有数のエジプトコレクションから「女性」をテーマにした優品約200点が、東京都美術館で展示されています。
    《ハトシェプスト女王像の頭部》
    (右手前)《ハトシェプスト女王のスフィンクス》
    (左)《牛の女神像の頭部》
    第2章「愛と美の女神 ハトホル」 左は《ハトホル女神の象徴がついた建物装飾》
    (右から)《イシス女神とアシュートのウプウアウト神の像》《セクメト女神像》
    第4章「王妃、王女たち」
    (右)《ロゼット形装飾の集合体》
    《花形ビーズの襟飾り》
    《アメン・ラー神の歌い手ヘネトタウィの人型内棺とミイラ板》
    メトロポリタン美術館のエジプトコレクションは約3万点。世界で最も包括的なコレクションとも称され、現在でも館独自の発掘調査が続けられています。

    本展は古代エジプト美術の中から、権力を手にした女性を考察する企画。古代エジプトは家父長制でしたが、その長い歴史の中では女王もいます。

    最も有名な女王はクレオパトラですが、彼女の最期はローマに征服されて自害。逆に最も成功したのが、クレオパトラから1400年ほど前に、近隣諸国と交易して安定した社会を築いた女王ハトシェプストです。会場入ってすぐに登場する頭像が、この女王です。

    像は、1923年から35年にメトロポリタン美術館調査隊が行った発掘調査で、ハトシェプスト女王葬祭殿から見つかった2体の破片を合わせて復元したもの。もとは高さ3m以上の全身像でした。


    《ハトシェプスト女王像の頭部》

    古代エジプトは多神教の世界。神話の中にも女性の姿が見て取れます。

    ハトホルは繁殖や愛・美をつかさどる女神。天空の神であるホルスを守り育てるハトホルは、古代エジプト人による典型的な女性のあり方でした。

    雌牛の姿で表現される事が多かったハトホル。中王国以降では、牛の耳を持つ人間の顔をした姿での表現が増えました。


    第2章「愛と美の女神 ハトホル」

    古代エジプトには男性の神とほぼ同じ数の女神がいました。

    人間と動物の体が合体している姿の神も多く、それぞれの動物によって性格づけがあります。例えばライオンは攻撃性を、カバは生命を生み出す力を象徴しています。


    第3章「信仰された女神たち」

    王妃や王女など、王家の女性たちにまつわる品々も紹介されています。強大な権力を持った女性たちは、神殿や自分の墓所に美術品や銘板を作らせました。

    《二人の王女のレリーフ》は、左の少女の胴体が正面を向いています。良く知られるように、古代エジプトでは肩を除いて常に横向きで描写されるので、珍しい作例といえます。


    第4章「王妃、王女たち」 動画の最後が《二人の王女のレリーフ》

    第5章「王族の装身具」は、まるで高級ジュエリー店のように煌びやか。古代エジプトでは先王朝時代のはじめ(前4000年頃)から装身具を身に着けた状態で埋葬されていました。

    長い二本の角を持つガゼルがついた冠は、新王国時代(前1070年頃~前1550年頃)に見られた装身具。後宮の王妃たちがハトホル女神のための儀式の際に使っていたと思われます。


    第5章「王族の装身具」

    会場の最後には見事な棺も。古代エジプトの葬祭用具の中で、最も重要なものが棺でした。

    腕を胸の上で交差させるのは、死後復活したオシリス神のポーズ。同じポーズの人型の棺を作る事で、自身をオシリス神に重ね合わせたのです。


    《アメン・ラー神の歌い手ヘネトタウィの人型内棺とミイラ板》

    東京展は9月23日(火・祝)まで。2014年10月13日(月・祝)~2015年1月12日(月・祝)に、神戸市立博物館に巡回します。
    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2014年7月18日 ]

    完全図解 古代エジプト史

    近藤 二郎 (監修)

    宝島社
    ¥ 950

    料金一般当日:1,600円
     → チケットのお求めはお出かけ前にicon


    ■メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神 に関するツイート


     
    会場
    会期
    2014年7月19日(土)~9月23日(火)
    会期終了
    開館時間
    9:30~17:30
    休館日
    月曜休室 ただし7月21日、9月15日、22日は開室、7月22日、9月16日は休室
    住所
    東京都台東区上野公園8-36
    電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
    03-5777-8600 (ハローダイヤル)
    公式サイト http://met-egypt2014.jp/
    料金
    一般 1,600(1,300)円/学生 1,300(1,100)円/高校生 800(600)円/65歳以上 1,000(900)円
    ※()内は20名以上の団体料金及び前売り料金
    ※中学生以下無料
    ※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添の方(1名まで)は無料 
    ※毎月第 3 水曜日はシルバーデーにより、65 歳以上の方は無料。混雑が予想されます
    ※毎月第3土・翌日曜日は家族ふれあいの日により、18歳未満の子を同伴する保護者(都内在住)は一般当日料金の半額
    展覧会詳細 「メトロポリタン美術館 古代エジプト展女王と女神」 詳細情報
    おすすめレポート
    ご招待券プレゼント
    学芸員募集
    【文化施設】荻窪三庭園・東山旧岸邸スタッフ募集! [荻窪三庭園 または 東山旧岸邸]
    東京都
    【公益財団法人 ポーラ伝統文化振興財団】学芸員募集! [ポーラ伝統文化振興財団(品川区西五反田)141-0031 東京都品川区西五反田2-2-10 ポーラ五反田第二ビル]
    東京都
    宮崎県日之影町 地域おこし協力隊募集 [日之影町教育委員会(日之影町役場内)]
    宮崎県
    日本科学未来館 科学コミュニケーター募集 [日本科学未来館]
    東京都
    北九州市立自然史・歴史博物館 学芸員(植物)募集 [北九州市立自然史・歴史博物館(いのちのたび博物館)]
    福岡県
    展覧会ランキング
    1
    国立科学博物館 | 東京都
    特別展「氷河期展 〜人類が見た4万年前の世界〜」
    開催中[あと42日]
    2025年7月12日(土)〜10月13日(月)
    2
    東京国立近代美術館 | 東京都
    ミュージアムで謎解きを ミュージアムラリー2025
    開催中[あと27日]
    2025年8月6日(水)〜9月28日(日)
    3
    東京国立博物館 | 東京都
    特別展「江戸☆大奥」
    開催中[あと20日]
    2025年7月19日(土)〜9月21日(日)
    4
    東京都美術館 | 東京都
    ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢
    開催まであと11日
    2025年9月12日(金)〜12月21日(日)
    5
    国立西洋美術館 | 東京都
    スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで
    開催中[あと27日]
    2025年7月1日(火)〜9月28日(日)