歌舞伎は四百年以上の歴史の中で、化粧や扮装、演技などに独特の表現技法を生み出してきました。それらは長い伝承を経て洗練され、世界でもユニークな演劇的表現として、現代にも独自の芸術的価値をもっています。
また歌舞伎は、人々によく知られた演劇・文芸の作品や実際に起きた事件などを巧みに織り込みながら、観客の心をざわめかせる魅力的な物語を創り出してきました。
歌舞伎の表現や物語は、それぞれの時代の役者、狂言作者、職人、そして観客が力を合わせて創り上げた、知恵と美意識の結晶といえるでしょう。
本展は入門展として、これから初めて歌舞伎をご覧になる方や、歌舞伎についてもう少し深く知りたいという方にも、基本的な約束事やその味わい方をわかりやすくご紹介いたします。
監修:矢内 賢二(明治大学文学部教授)
〈関連イベント〉
第83回伝統芸能講座「はじめての歌舞伎」
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「敷居が高い」と思われがちな歌舞伎ですが、ちょっとした知識をもっているだけで何十倍も楽しく観られるようになります。入門展「いざ、歌舞伎」の展示内容に即して、歌舞伎の基本的な考え方やルールについてわかりやすく解説します。
・日時:令和4年7月20日(水)午後5時~(午後6時30分終了予定)
・講師:矢内 賢二 氏 (本展監修者・明治大学文学部教授)
・会場:国立劇場伝統芸能情報館3階・レクチャー室
・募集人数:100名 (抽選制/全席座席指定)
・料金:1,000円(当日現金にてお支払いいただきます)
・応募締切:令和4年7月3日(日)(はがき:当日消印有効/メール:午後11時59分まで)
・応募方法:「往復はがき」または「電子メール」
詳細は下記をご覧ください。
https://www.ntj.jac.go.jp/tradition/viewing.html