櫻男・笹部新太郎の本棚

日本古来の山桜・里桜の保全活動に生涯を捧げた笹部新太郎氏（明治20 (1887)－昭和53（1978））は、桜をはじめとする植物に関した幅広い知識を独学で身につけていました。探求の対象は植物の専門書のみならず、和歌や地誌、文人の遺稿集、ひいては洋書と、あらゆる分野にわたっています。一見関係無いように見えて、すべてが桜に繋がる書物です。今回の笹部さくら資料室では、笹部氏に知識を授けた豊富な蔵書を笹部さくらコレクション（西宮市所蔵・白鹿記念酒造博物館寄託）よりご紹介します。「本棚を見れば、持ち主の人となりがわかる」とよく言われます。この展示を通して、鑑賞者ひとりひとりが櫻男・笹部新太郎の人物像を自由に想像できましたら幸いです。