びちゃ
思ったよりも人が多かった。会期終了間近で、日曜美術館で放送もされた影響かも。
随分以前から「あかさかみつけ」を見てみたいと思っていたので、初めてまとまって見ることが出来た。最初に1点だけ見た時は、型紙の折り返し作品ではなく、地下鉄赤坂見附駅の立体構内図だと勘違いして、興味を持った。勘違いと分かった後も、形状、素材の軽やかさ、配色、色の関係性と多作品があり、その作品間の比較が面白いと思った。
平面絵画は、2組セットで同じストロークを見つける面白さが良かった。単体でも、ナイフの動きや絵の具の物理的な盛り上がり、マチエールの面白さがある。また、ジッと見ていると勝手に具象的なものを想像して見えてくることもある。マチエールの塊が人に見えたり、余白が道に見えたりしてくる。抽象絵画の楽しみ方の一つで、アーティストが望んだものではないかもしれないが、脳が勝手に記憶にある具象を補って見せてくる。
脳梗塞後の絵画は、よりマチエールと配色が際立っている。絵の具の透明性が強調されていて、盛り上がりも塊感が強くなり、ストロークと体の動きをより意識させる作品になっている。
最後の大型の造形物はよく分からなかった。