-絵画の彼方へ-

    ゲルハルト・リヒター

    DIC川村記念美術館 | 千葉県

     ゲルハルト・リヒターは、1932年にドレスデンに生まれ、地元の芸術アカデミーで絵画を学んだ後、ベルリンの壁が国を分かつ直前に西側の芸術都市デュッセルドルフに移住します。アンフォルメル(非定形芸術)やポップ・アートなど、西欧の前衛美術に啓発されたリヒターは、ほどなく、新聞や雑誌の写真を大きくカンヴァスに描き写し、仕上げに画面全体をぼかした独自の作風で油彩画を描き始めます。  しかし、「フォト・ペインティング」と呼ばれるこのスタイルにとどまることなく、色見本のように数多くの色を並べた「カラー・チャート」、灰色の筆触で塗り込めた「グレイ・ペインティング」、鮮やかな色彩を幾重にも織り込んだ「アブストラクト・ペインティング」など、表現を異にしながらも、見る者を強く惹きつけ、幻惑するような絵画を次々に生み出し、それらを同時並行に手がけていきました。近年では、周囲の世界をぼんやりと映すガラスも制作に用いています。  こうしてジャンルを超え、多面的な展開を続けてきたリヒターは、絵画の古い伝統に倣うだけではありません。映像が蔓延する現代だからこそ、あらためて「見ることとは何か」と私たちに問いかけ、今日の、そして未来の絵画の可能性を切り拓こうとしているのです。  2001年に当館で開催された『ゲルハルト・リヒター ATLAS』展では、リヒターのライフワークである写真による膨大なイメージ・アーカイヴ《ATLAS》を日本で初公開し、熱狂的な支持を集めました。リヒター氏本人の前面的協力を得て開催される本展は、リヒター・ファンにとって、まさに待ち望まれた展覧会であるとともに、多くの人がリヒター芸術の真髄に触れる、またとない機会になるでしょう。
    会期
    2005年11月3日(木)〜2006年1月22日(日)
    会期終了
    開館時間
    9:30~17:00
    ※入館は閉館30分前迄
    料金
    一般1300円、大高生・70歳以上1000円、中小生400円 *コレクション展示もあわせてご覧いただけます。
    休館日 月曜日(但し1月9日(月)開館、1月10日(火)休館)および12月26日~1月1日
    会場
    DIC川村記念美術館
    住所
    〒285-8505 千葉県佐倉市坂戸631
    050-5541-8600 (ハローダイヤル)
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