特別展覧会 金峯山埋経一千年記念「藤原道長 -極めた栄華・願った浄土-」

    京都国立博物館 | 京都府

     「この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば」という和歌を詠んだ藤原道長(966-1027)は摂関時代を代表する貴族としてよく知られています。道長は左大臣であった寛弘四年に自ら書写した紺紙金字の経巻を光り輝く金銅経筒に納め、大和吉野山の奥、金峯山(現山上ヶ岳)に登山して埋納しました。この寛弘四年は西暦に直すと1007年のこと。平成十九年(2007)はちょうどそれから一千年目に当たります。  平安時代の貴族にとって御獄詣(金峯山参詣)は重要な宗教行事のひとつであり、一生に一度は金峯山登山を志すものでした。元禄年間に山上ヶ岳から出土した金銅経筒(国宝)には五百字余りの願文が刻まれており、道長が法華経や阿弥陀経、弥勒経などに込めた願いが詳しく説明されています。また道長自筆の日記である「御堂関白記」(国宝)にもこの金峯山参詣の様子が日時を追って記録されています。山上ヶ岳からは平安時代の蔵王権現像や豪華な金銅経箱、奉納品などが多量に出土しており「金峯山経塚」と呼ばれています。この道長の金峯山参詣は平安時代後期に日本各地で流行する経塚造営の先がけとなったことで高く評価されています。  道長の時代は歴史的にも美術史・文化史的にも重要な時代とされます。今回の展覧会では道長が埋納した経筒をはじめ、同時代の貴族の日記や仏画・彫刻・金工・漆工・考古遺物など、国宝25件、重要文化財67件を含む計約140件を展示し、道長の極めた栄華と願った浄土の様相を多面的に紹介したいと考えています。
    会期
    2007年4月24日(火)〜5月27日(日)
    会期終了
    開館時間
    9:30~17:00
    (入館は閉館30分前まで)
    ※特別展期間中は延長あり
    料金
    一般1200円(1000円)[900円]、大学・高校生800円(600円)[500円]、中学・小学生400円(300円)[200円] ※( )内は前売、[ ]内は20名以上の団体料金 ※障害者とその介護者は、入館の際に障害者手帳などをご提示いただければ、障害者本人と介護者1人が無料となります。本料金で平常展示館もご覧になれます。
    休館日 5月7日、5月14日、5月21日
    会場
    京都国立博物館
    住所
    〒605-0931 京都府京都市東山区茶屋町527
    075-525-2473(テレホンサービス)
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