女優・踊り子・バレリーナ -宮本三郎が描いた女性たち

    世田谷美術館分館 宮本三郎記念美術館 | 東京都

    宮本三郎(1905-1974)は、生涯を通し「人間」を大きな主題として描いた洋画家です。したがって、作品はそのモデルがとても重要な役割を果たしていますが、宮本は1966(昭和41)年のエッセイの中で、近頃は職業意識の高い、「いいモデル」が少なくなったと書いています。それはモデルを前にして制作する画家が減ったことも原因かもしれません。一方で宮本が熱心に描いたのが、女優、踊り子、バレリーナといったモデルを本来の職業としない女性たちでした。そもそも、宮本が考える「いいモデル」とはどのような人を指すのでしょうか?容貌が美しく、プロポーションがよければ、「いいモデル」なのでしょうか? その言葉に耳を傾けてみましょう。 「シンがしっかりしている人はポーズもしっかりしているといえるのだろう。自分にうちかっている職業人は、画家としてはとても描きやすい。自分を支えている精神の強い人はモデルとしての姿勢もいい。こういうことは、職業モデルにも、芸術家にも、浅草の踊子についても、共通していえるという気がする。」 宮本三郎「随想 画家とモデル」、『サンデー毎日』1966年5月22日号 画家は作品を描くために、モデルを観察し、まとまったフォルムやヴォリュームを抽出して、画面の中にまとめあげなくてはなりません。宮本が考える「いいモデル」とは、人間として「シンがしっかりしている人」であり、それはモデルを職業としているかを問うものではありませんでした。 本展では、女優の高峰秀子、鰐淵晴子、歌手の雪村いづみ、ヴァイオリニストの巌本真理、そして街場の劇場で出会った踊り子やバレリーナらを描いた作品をご紹介します。「自分を支えている精神の強い人」の姿を、宮本三郎は絵筆を介して力強く物語っています。
    会期
    2013年4月2日(火)〜7月28日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~18:00(入館は17:30まで)
    料金
    一般 200(160)円/大・高生 150(120)円/小・中学生、65歳以上、障害者の方(一般) 100(80)円
    ※( )内は20名以上の団体料金 
    ※小・中学は土・日・祝日、夏休み期間は無料
    ※障害者で小・中・高・大学生、および障害者の介護者(当該障害者1名に付き、1名に限る)は無料
    休館日 月曜日休館 ただし祝休日の場合は開館し、翌日休館
    公式サイト http://www.miyamotosaburo-annex.jp/exhibition.htm
    会場
    世田谷美術館分館 宮本三郎記念美術館
    住所
    〒158-0083 東京都世田谷区奥沢5-38-13
    03-5483-3836
    おすすめレポート
    学芸員募集
    北海道標津町文化財担当職員募集 [標津町ポー川史跡自然公園]
    北海道
    独立行政法人国立美術館 国立新美術館 総務課事務補佐員(事業担当)公募(2025年8月29日17時締切) [国立新美術館]
    東京都
    COMICO ART MUSEUM YUFUIN 学芸員・美術館運営スタッフ募集 [COMICO ART MUSEUM YUFUIN]
    大分県
    栃木県立博物館 博物館資料専門員(維管束植物) [栃木県立博物館]
    栃木県
    国立音楽大学 楽器学資料館 学芸員募集(嘱託職員) [国立音楽大学 楽器学資料館]
    東京都
    展覧会ランキング
    1
    東京国立博物館 | 東京都
    特別展「江戸☆大奥」
    開催中[あと42日]
    2025年7月19日(土)〜9月21日(日)
    2
    国立科学博物館 | 東京都
    特別展「氷河期展 〜人類が見た4万年前の世界〜」
    開催中[あと64日]
    2025年7月12日(土)〜10月13日(月)
    3
    アーティゾン美術館 | 東京都
    クロード・モネ -風景への問いかけ
    開催まであと181日
    2026年2月7日(土)〜5月24日(日)
    4
    国立西洋美術館 | 東京都
    スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで
    開催中[あと49日]
    2025年7月1日(火)〜9月28日(日)
    5
    安城市民ギャラリー | 愛知県
    つちやあゆみ展 木と音のワンダーランド
    開催中[あと21日]
    2025年7月19日(土)〜8月31日(日)