インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  取材レポート  >  高野山金剛峯寺襖絵完成記念 千住博展 日本の美を極め、世界の美を拓く

高野山金剛峯寺襖絵完成記念 千住博展 日本の美を極め、世界の美を拓く

■奉納前に、展覧会でお披露目
【会期終了】 1995年のヴェネツィア・ビエンナーレで東洋人として初めて名誉賞を受賞して以来、国内外で活躍を続けている画家・千住博(1958-)さん。世界遺産・高野山金剛峯寺に奉納される作品などを紹介する巡回展が、そごう美術館で開催中です。
富山で開幕し、静岡、秋田と巡回してようやく首都圏まで来た千住博展。奉納される障壁画をはじめ、初期から現在に至る代表作で、40余年にわたる画業を振り返ります。

展覧会は「断崖図」のシリーズから。ゴツゴツとした岩の表情は、和紙を揉んで皺をつくり、そこに岩絵の具を流すという独特の手法です。初披露は、2009年ベネッセアートサイト直島の「家プロジェクト」でした。

続いて、千住さんの代表作といえる「瀧」シリーズ。実際に絵の具を上から下に落とす事で瀧を描くという、こちらも千住さんならではのオリジナル技法です。飛沫などの表現にエアブラシを用いるのも、日本画としては画期的な試みでした。



今回、障壁画が奉納される高野山金剛峯寺は、平安時代に空海が創建。現在の建物は1863年に再建されたものです。長年、白襖となっていた「茶の間」と「囲炉裏の間」のために、それぞれ《断崖図》と《瀧図》を描きました。

100年後、200年後も残る絵にするため、墨は一切使用せず、天然岩絵の具で描いています。黒く見える《瀧図》の背景も、岩絵の具の群青を焼いたもの。瀧の部分は胡粉を流し、瀧の水面や飛沫は、筆やエアスプレーで仕上げています。《断崖図》は和紙(雲肌麻紙)を揉んでベースをつくり、胡粉や焼群青で描画。水のスプレーで流したり、部分的にはプラチナを用いて表情をつけています。

展覧会では、幻想的な《龍神Ⅰ・Ⅱ》も大きな見せ場です。2015年に2回目となるヴェネツィア・ビエンナーレに出品したもので、蛍光塗料を使った瀧の作品です。照明が消えると、ブラックライトの効果で瀧は青色に。会場ではこの作品のみ、撮影が可能です。

会場後半では、1980年代からの千住さんの歩みを振り返ります。初期の作品には、今ではあまり見られない人物画も。20代前半で描いた暗い色調のビルシリーズも、近作とはだいぶイメージが異なりますが、当時はもっともしっくりするテーマでした。

「画業のやるべきことは全てここでやり切ったという気持ち」(千住さん)になったという、奉納襖絵。首都圏で見られる最後のチャンスです。会期は約1カ月と短めですので、ご注意ください。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2019年3月7日 ]

千住博 日本画の冒険千住博 日本画の冒険

千住 博(著)

小学館
¥ 993

 
会場そごう美術館
開催期間2019年3月2日(土)~4月14日(日)
所在地 神奈川県横浜市西区高島2-18-1
TEL : 045-465-5515
HP : https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/archives/19/senju_hiroshi/
展覧会詳細へ 高野山金剛峯寺襖絵完成記念 千住博展 日本の美を極め、世界の美を拓く 詳細情報
取材レポート
森アーツセンターギャラリー「バスキア展
バスキア
国立新美術館「カルティエ、時の結晶」
カルティエ
鳥取県立博物館「殿様の愛した禅 黄檗文化とその名宝」
黄檗文化とその名宝
福田美術館「開館記念 福美コレクション展」
福田美術館 開館
ハラ ミュージアムアーク「加藤泉 ― LIKE A ROLLING SNOWBALL」
加藤泉
太田記念美術館「歌川国芳 ─ 父の画業と娘たち」
歌川国芳
渋谷区立松濤美術館「日本・東洋 美のたからばこ」
美のたからばこ
東京国立近代美術館工芸館「竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コレクション
竹工芸名品
東京ステーションギャラリー「没後90年記念 岸田劉生展」'
岸田劉生
横浜美術館「オランジュリー美術館コレクション
オランジュリー
日本科学未来館「企画展「マンモス展」 その「生命」は蘇るのか」'
マンモス展
千葉市美術館「ミュシャと日本、日本とオルリク」'
ミュシャ オルリク
根津美術館「美しきいのち
美しきいのち
サントリー美術館「黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部
美濃の茶陶
21_21 DESIGN SIGHT「虫展 ―デザインのお手本―」
虫 展
寺田倉庫「STAR WARS™ Identities: The Exhibition」
スター・ウォーズ
森美術館「塩田千春展:魂がふるえる」
塩田千春
東京富士美術館「フランス絵画の精華」
フランス絵画の精華
エリアレポート 秋田県立近代美術館 「若冲と京の美術」
[エリアレポート]
若冲と京の美術
エリアレポート 世田谷美術館 「チェコ・デザイン 100年の旅」
[エリアレポート]
チェコ・デザイン
エリアレポート MIHO MUSEUM「The 備前 ―土と炎から生まれる造形美―」
[エリアレポート]
The 備前
第3回 インターネットミュージアム検定
ミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2020年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
2019年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
特別展 「恐竜博 2019」 ハプスブルク展−600年にわたる帝国コレクションの歴史 ゴッホ展 ラウル・デュフィ展 ― 絵画とテキスタイル・デザイン ―
ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道 コートールド美術館展 魅惑の印象派 没後90年記念 岸田劉生展 カラヴァッジョ展
博物館・美術館検索
ミュージアムキャラクターアワード2018 ミュージアムキャラクターアワード
2019、グランプリは「つくぞう&つくみ」でした
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「猪」
グランプリは「ペッカリー(ヘソイノシシ)象形土偶」でした
人気の展覧会 ブログパーツ アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2019 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社