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画業60年還暦祭 バロン吉元☆元年

■劇画から大型絵画まで
【プレゼント1/21まで】 1960年代から70年代にかけて、劇画ブームの第一線で活躍した漫画家・バロン吉元。「柔俠伝」シリーズをはじめ「どん亀野郎」「黒い鷲」「殴り屋」などの人気漫画のほか、近年は絵画に軸足を移し、積極的な創作を続けています。今年でデビューから60年、記念の展覧会が弥生美術館で開催中です。
バロン吉元の大規模展は、美術館では初めての試み。往年の劇画から大型絵画の近作まで、創作の歩みを振り返ります。

会場は2部構成、1階は漫画作品です。

バロン吉元(本名:吉元正)は1940年、旧満州国生まれ、鹿児島県指宿市育ち。高校時代より画家を志し、武蔵野美術大学西洋画科を中退後、漫画家・横山まさみちのアシスタントに。ファッションイラストレーターの長沢節に学んだ経験は、漫画作品にも活かされています。

1959年で短編漫画「ほしいなァ」が貸本短編誌に入選し、プロの漫画家へ。1967年には「漫画ストーリー」(双葉社)で商業誌デビューします。

実はバロン吉元というペンネームは、同誌の編集長が勝手に命名したもの。別のペンネーム案は「ドクロ吉元」でした。

バロンの代表作が「柔俠伝」シリーズ。1970年から「週刊漫画アクション」で連載がはじまり、「昭和柔俠伝」「現代柔俠伝」「男柔俠伝」「日本柔俠伝」「新柔俠伝」と、10年に渡って続いた人気作品です。

「柔俠伝」シリーズのヒロイン・吹雪茜は、1978年に発売されたサントリーの「樹氷」の広告にも登場。コピーライター・仲畑貴志による「樹氷にしてねと、あの娘は言った。」の名コピーで、広まりました。

バロンの作画で驚かされるのが、筆による描写。漫画はペンで描くのがセオリーですが、幼少期から筆に親しんでいたバロンは、筆による美しい描線を追及しました。

線の密度で濃淡を表現する「かけ網」も、バロンの十八番です。スクリーントーンは1950年代半ば以降に普及しましたが、バロンは手描きでのかけ網にこだわりました。作品を近くで見ると、その高い技術がよく分かります。



会場2階は、大型の絵画作品が中心です。

バロンは1980年に全ての漫画連載を終わらせると、突如渡米。画家を目指していた少年時代の初心に立ち返り、1985年に帰国した後は、漫画と並行して絵画制作を始めます。

画家としての活動は「龍まんじ」の雅号でゼロのキャリアからスタート。90年代に入ると公募展にも出展するようになり、複数の賞を受賞しています。

2000年代に入ると、作品は紙からキャンバスへ。作品の大きさも拡大していきました。

2階の奥には、本展のために描かれた新作3点も出品されています。漫画もネーム無しで書き始めるというバロンですが、絵画も白いキャンバスにいきなり黒のマッキーでアウトラインを描き出すという驚きの手法。頭の中のイメージをそのまま作品に投影できるのは、バロンならではといえます。

展覧会は前期が2月17日(日)まで、後期が2月19日(火)~3月31日(日)。劇画作品と大型絵画作品の一部が展示替えされます。会場は一部を除いて写真撮影が可能。劇画作品を親しんだ方も、知らなかった方も、ぜひお楽しみください。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2019年1月7日 ]

バロン吉元画集 男爵バロン吉元画集 男爵

バロン吉元(著)

パイインターナショナル
¥ 3,672

 
会場弥生美術館
開催期間2019年1月3日(木)~3月31日(日)
所在地 東京都文京区弥生2-4-3
TEL : 03-3812-0012
HP : http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/
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