インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  取材レポート  >  画業60年還暦祭 バロン吉元☆元年

画業60年還暦祭 バロン吉元☆元年

■劇画から大型絵画まで
【会期終了】 1960年代から70年代にかけて、劇画ブームの第一線で活躍した漫画家・バロン吉元。「柔俠伝」シリーズをはじめ「どん亀野郎」「黒い鷲」「殴り屋」などの人気漫画のほか、近年は絵画に軸足を移し、積極的な創作を続けています。今年でデビューから60年、記念の展覧会が弥生美術館で開催中です。
バロン吉元の大規模展は、美術館では初めての試み。往年の劇画から大型絵画の近作まで、創作の歩みを振り返ります。

会場は2部構成、1階は漫画作品です。

バロン吉元(本名:吉元正)は1940年、旧満州国生まれ、鹿児島県指宿市育ち。高校時代より画家を志し、武蔵野美術大学西洋画科を中退後、漫画家・横山まさみちのアシスタントに。ファッションイラストレーターの長沢節に学んだ経験は、漫画作品にも活かされています。

1959年で短編漫画「ほしいなァ」が貸本短編誌に入選し、プロの漫画家へ。1967年には「漫画ストーリー」(双葉社)で商業誌デビューします。

実はバロン吉元というペンネームは、同誌の編集長が勝手に命名したもの。別のペンネーム案は「ドクロ吉元」でした。

バロンの代表作が「柔俠伝」シリーズ。1970年から「週刊漫画アクション」で連載がはじまり、「昭和柔俠伝」「現代柔俠伝」「男柔俠伝」「日本柔俠伝」「新柔俠伝」と、10年に渡って続いた人気作品です。

「柔俠伝」シリーズのヒロイン・吹雪茜は、1978年に発売されたサントリーの「樹氷」の広告にも登場。コピーライター・仲畑貴志による「樹氷にしてねと、あの娘は言った。」の名コピーで、広まりました。

バロンの作画で驚かされるのが、筆による描写。漫画はペンで描くのがセオリーですが、幼少期から筆に親しんでいたバロンは、筆による美しい描線を追及しました。

線の密度で濃淡を表現する「かけ網」も、バロンの十八番です。スクリーントーンは1950年代半ば以降に普及しましたが、バロンは手描きでのかけ網にこだわりました。作品を近くで見ると、その高い技術がよく分かります。



会場2階は、大型の絵画作品が中心です。

バロンは1980年に全ての漫画連載を終わらせると、突如渡米。画家を目指していた少年時代の初心に立ち返り、1985年に帰国した後は、漫画と並行して絵画制作を始めます。

画家としての活動は「龍まんじ」の雅号でゼロのキャリアからスタート。90年代に入ると公募展にも出展するようになり、複数の賞を受賞しています。

2000年代に入ると、作品は紙からキャンバスへ。作品の大きさも拡大していきました。

2階の奥には、本展のために描かれた新作3点も出品されています。漫画もネーム無しで書き始めるというバロンですが、絵画も白いキャンバスにいきなり黒のマッキーでアウトラインを描き出すという驚きの手法。頭の中のイメージをそのまま作品に投影できるのは、バロンならではといえます。

展覧会は前期が2月17日(日)まで、後期が2月19日(火)~3月31日(日)。劇画作品と大型絵画作品の一部が展示替えされます。会場は一部を除いて写真撮影が可能。劇画作品を親しんだ方も、知らなかった方も、ぜひお楽しみください。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2019年1月7日 ]

バロン吉元画集 男爵バロン吉元画集 男爵

バロン吉元(著)

パイインターナショナル
¥ 3,672

 
会場弥生美術館
開催期間2019年1月3日(木)~3月31日(日)
所在地 東京都文京区弥生2-4-3
TEL : 03-3812-0012
HP : http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/
展覧会詳細へ 画業60年還暦祭 バロン吉元☆元年 詳細情報
取材レポート
東京都美術館「クリムト展 ウィーンと日本
クリムト展
「横手市増田まんが美術館」がリニューアル'
増田まんが美術館
国立新美術館「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」
ウィーン・モダン
サントリー美術館「information
左脳と右脳
三菱一号館美術館「ラファエル前派の軌跡
ラファエル前派
東京国立博物館「特別展 美を紡ぐ
日本美術の名品
東京ステーションギャラリー「ルート・ブリュック 蝶の軌跡」'
ルート・ブリュック
東京国立博物館「国宝
国宝 東寺
横須賀美術館「縮小/拡大する美術 センス・オブ・スケール展」'
スケール展
森アーツセンターギャラリー「ムーミン展」
ムーミン展
パナソニック汐留美術館「ギュスターヴ・モロー
モロー展
東京都江戸東京博物館「江戸の街道をゆく」'
江戸の街道をゆく
国立西洋美術館「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ
ル・コルビュジエ
横浜美術館「Meet
アートと人と美術館
国立科学博物館「特別展
大哺乳類展2
東京国立近代美術館「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」'
福沢一郎展
TOC五反田メッセ「Exhibitionismーザ・ローリング・ストーンズ展」'
ストーンズ展
あべのハルカス美術館「クマのプーさん展」
[エリアレポート]
クマのプーさん展
練馬区立美術館「くもんの子ども浮世絵コレクション 遊べる浮世絵展」
[エリアレポート]
遊べる浮世絵展
愛知県美術館「アイチアートクロニクル1919-2019」
[エリアレポート]
アイチクロニクル
奈良国立博物館「国宝の殿堂 藤田美術館展 曜変天目茶碗と仏教美術のきらめき」
[エリアレポート]
藤田美術館展
第3回 インターネットミュージアム検定
ミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
インターネットミュージアム アルバイト募集中
2019年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
ギュスターヴ・モロー 展 ー サロメと宿命の女たち ー ハプスブルク展−600年にわたる帝国コレクションの歴史 ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道 特別展 「恐竜博 2019」
特別展「美を紡ぐ 日本美術の名品 ― 雪舟、永徳から光琳、北斎まで ―」 鎌倉禅林の美「円覚寺の至宝」 ムーミン展 六古窯 ― 〈和〉のやきもの
博物館・美術館検索
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「猪」
グランプリは「ペッカリー(ヘソイノシシ)象形土偶」でした
ミュージアムキャラクターアワード2018 ミュージアムキャラクターアワード
2018、グランプリは
「雷切丸くん」でした
人気の展覧会 ブログパーツ アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2019 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社