
そごう美術館「篠田桃紅展」会場 第3章「昇華する抽象 1970-80年代」」
墨を用いて独自の抽象表現を確立した美術家・篠田桃紅の展覧会が、神奈川県・そごう美術館ではじまる。
篠田は1913年(大正2)生まれ。父の手ほどきを受けて墨と筆に触れ、書を極める。その後、文字から離れて墨の色や線を追求。独自の抽象表現を確立し、1956年に単身渡米。ニューヨークを拠点にボストン、シカゴ、パリなどで個展を開催し、欧米のアートシーンを牽引していった。
1966年にビートルズが来日した際には、宿泊したザ・キャピトルホテル 東急(旧・東京ヒルトンホテル)に飾られていた篠田の作品に感銘を受けたジョン・レノンが、同じ筆を購入したという逸話も。2005年には「世界が尊敬する日本人100人」にも選出されたが、3月1日に107歳で逝去した。
展覧会では、初期の作品からニューヨーク時代、一瞬の「心のかたち」を追求し続けた晩年の作品まで、約80点を紹介する。
「篠田桃紅展」はそごう美術館で、2021年4月3日(土)~5月9日(日)に開催。観覧料は一般 1,200円など。会期中は無休で開催される。

そごう美術館「篠田桃紅展」会場 第1章「文字を超えて(渡米以前) -1955」

そごう美術館「篠田桃紅展」会場 第2章「渡米 ― 新たなかたち 1956-60年代」

そごう美術館「篠田桃紅展」会場 第4章「永劫と響き合う一瞬のかたち 1990年代以降」