長野県小布施町の北斎館がリニューアルオープンし、2015年4月3日(金)、プレス向け内覧会が開催された。
浮世絵師の葛飾北斎(1760~1849)は、83歳の秋にはじめて小布施に来訪。以後あわせて4回小布施を訪れ、89歳の時には同町の寺社・岩松院に21畳の天井画《八方睨み鳳凰図》を描くなど、数々の名作を残している。
北斎館は町内に残されている北斎作品の散逸を防ぐため、1976年に開館。小布施滞在中に描いた肉筆画40余点のほか、北斎が天井画を描いた二台の祭り屋台を常設展示している。
リニューアルは開館40周年記念事業の一環として行われたもので、新館を増築、本館を改修して一体化。新北斎館は展示面積が1.7倍に拡大、ワンフロアで映像と展示が見られるようになった。
オープニング記念の展覧会は「新館落成記念・北斎とその弟子たち ― 北斎絵画創作の秘密 ―」で、スタジオジブリが協力。「冨嶽三十六景」全46点を展示するほか、「神奈川沖浪裏」と祭屋台の天井絵「怒濤図」の関係を解析する。肉筆展示室では北斎の娘で絵師のお栄や、北斎の弟子の書簡や作品も展示。北斎と小布施の豪農・豪商の高井鴻山の関係など、小布施と北斎のつながりも紹介する。
お栄が主人公の長編アニメーション映画「百日紅 ~ Miss HOKUSAI ~」の公開(5月9日から全国ロードショー)も控え、内覧会では映画を制作したプロダクション I.Gの石井光久さんと、スタジオジブリの鈴木敏夫さん、小布施堂社長の市村次夫さんによるトークショーも開催された。
北斎館の一般オープンは2015年4月4日(日)。入館料は大人 1,000円、高校生 700円、中学生以下無料。
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