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レポート
仏像半島 ― 房総の美しき仏たち ―
千葉市美術館 | 千葉県
「覆面観音」って、知ってました?
「いつもの千葉市美術館とはひと味違った、劇的な展示空間」という力が入った紹介文も、全く大げさではありません。房総半島各地から選りすぐりの仏像・約150体が集結しました。
中央は、展覧会メインビジュアルの富津市・東明寺《薬師如来立像》
これが「覆面観音」です。南房総市・真野寺の《千手観音菩薩立像》
千葉市・東光院の《伝七仏薬師如来坐像》は、33年に一度のご開帳の年に出展
二章「鎌倉期以降の展開」
館山市・那古寺の《千手観音菩薩立像》は、脇の手の部分などがジョイント式
三章五節「波の伊八」。波を彫らせたら天下一と謳われた江戸時代の彫物大工は、現在の鴨川市生まれ
南房総市・石堂寺の多宝塔脇間彫刻から《下り竜/吽》 彫りの深さが印象的
会場の「仏像半島」展オリジナル顔出しパネルは撮影可能です。四天王像になりきってくれたのは、千葉市美術館広報の磯野愛さん
房総の地に仏教文化が広まったのは7世紀後半。以降、数多くの寺院が建立され、現在でも重要な仏像が数多く残っています。

展覧会は、栄町・龍角寺の重要文化財《薬師如来座像》からスタートです。「関東の白鳳仏」として名高い名品で、お寺から搬出される様子もニュースとしてご紹介いたしました(ニュースはこちら)。等身に近い像としては関東最古の仏像で、あの興福寺仏頭と同時期になります。


重要文化財《薬師如来座像》(栄町・龍角寺)

一章は平安時代の仏像。ここでは対照的な二体をご紹介しましょう。

展覧会のメインビジュアルにもなっている富津市・東明寺の《薬師如来立像》は、下ぶくれのお顔にがっしりとした体。逆に南房総市・小松寺の《薬師如来立像》は、びっくりするほど極端に薄い体です。展覧会では仏像のまわりを360度回って観覧できるため、違いがよく分かります。


二体の薬師如来立像は、体のつくりが対照的

南房総市・真野寺の《千手観音菩薩立像》は、別名「覆面観音」。顔に行道面の一つである菩薩面を被っているという、珍しい仏像です。

お面の下にもちゃんとお顔があるそうですが、残念ながら非公開。それもそのはず、この面は仏像の霊力があまりにも強いために付けられたと伝えられています。


南房総市・真野寺の《千手観音菩薩立像》は、別名「覆面観音」

二章は鎌倉期以降。慶派の影響を感じる力強い仏像が目にとまります。

山武市・勝覚寺の《四天王立像》は、いずれも像高が2メートル超。関東地方で等身大以上の四天王立像はあまり例がありません。成田市・薬師寺の《金剛力士立像》は、写実的な筋肉の表現が迫力たっぷりです。


二章は鎌倉期以降

三章は「仏像半島の諸相」として、千葉にちなんだテーマで展示。すぐれた技術を持つ上総鋳物師による鋳造仏や、現在の鴨川市に生まれた日蓮ゆかりの品々、また、波を彫らせたら天下一と謳われた江戸時代の彫物大工・初代伊八(鴨川市生まれ)の脇間彫刻も特別出品されています。

千葉市美術館での本格的な仏像展示は、1999年の「房総の神と仏」以来13年ぶり。前回を上回るスケールでの開催で、仏像好きにはたまらない機会となりました。10メートルを超える布を使って、如来形と菩薩形の着衣を実演するワークショップ(6月1日)など、企画も多彩。会期中大幅な展示替もありますので、詳細は公式サイトでご確認ください。(取材:2013年4月19日)

Cheers! 8 千葉・房総 2014

ダイヤモンド・ビッグ社 (著)

ダイヤモンド社
¥ 960

 
会場
会期
2013年4月16日(火)~6月16日(日)
会期終了
開館時間
午前10時-午後6時 (入場は午後5時30分まで)
金曜日・土曜日は午後8時まで (入場は午後7時30分まで)
休館日
5月7日(火)、5月20日(月)、6月3日(月)
住所
千葉県千葉市中央区中央3-10-8
電話 043-221-2311
公式サイト http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2013/0416/0416.html
料金
一般 1,000(800)円/大学生 700(560)円
小・中学生、高校生無料
※( )内は前売券、団体20名様以上、および市内在住65歳以上の料金
※障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
※前売券はミュージアムショップ(3月22日まで)、ローソンチケット(Lコード:36528)、セブンイレブン(セブンコード:022-139)、千葉都市モノレール「千葉みなと駅」「千葉駅」「都賀駅」「千城台駅」の窓口(6月16日まで)にて販売。
展覧会詳細 仏像半島 ― 房総の美しき仏たち ― 詳細情報
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