テーマ展示「梅と桜」

    紅ミュージアム | 東京都

    日本を代表する花として愛されてきた梅と桜。梅は奈良時代の720年頃に中国から招来され、桜ははるか以前より日本の野山に在来していた花です。いずれも日本の風土の中に育まれ、“美しいもの”“よいもの”の喩えとして用いられるようになりました。『万葉集』(759~780年頃成立)には、薬師張氏福子の「梅の花 咲きて散りなば 桜花 継ぎて咲くべく なりにてあらずや」と詠まれ、すでに梅と桜は相互関係に置かれています。『万葉集』で詠まれた梅と桜の歌の数は、梅は120余首、桜は40余首で圧倒的に梅の方が多く、植物では2番目の多さです。当時はまだ白梅のみで紅梅は平安時代からのものですので、その白さを雪に喩えたり雪と対比したりする歌が多く歌われています。一見、当時は桜より梅の方が好まれていたように感じるかも知れませんが、これは文人たちの舶来の新趣味に負うところが大きく、決して歴史の長さや分布の広さからいっても在来の桜を凌駕していたわけではありません。 時が移り、人々の嗜好や趣味が華美に向かう平安時代になると桜の品種改良も進み、観賞においても桜が優位となっていきます。一方、梅は香りが注目され、また、色の華やかな紅梅も脚光を浴びるようになります。以降、「梅=香り」、「桜=色彩」を嘆美する和歌が顕著になります。化粧道具や化粧品にも、この傾向は見て取れます。化粧道具や化粧品ラベルに咲く「梅と桜」は、私たちの感受性と購買意欲をどのように刺激してくれるでしょうか。ぜひ、紅ミュージアムで梅見・桜見をお楽しみください。 協力:アダチヨシオコレクシオン ※常設展示室内の一部で行うミニ展示です。
    会期
    2024年1月30日(火)〜4月7日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~17:00 ※4/5(金)のみ13:00~19:00開館
    料金
    無料
    休館日 日曜日・月曜日・2/16(金) ※ただし、2/25より日曜日も開館
    観覧時間の目安 ~60分
    公式サイト https://www.isehanhonten.co.jp/cat-museum/theme_20240130/
    会場
    紅ミュージアム
    住所
    〒107-0062 東京都港区南青山6-6-20  K's 南青山ビル1F
    03-5467-3735
    おすすめレポート
    学芸員募集
    肥後の里山ギャラリーの企画・運営担当者(学芸員) [肥後銀行本店 肥後の里山ギャラリー]
    熊本県
    【文化施設】荻窪三庭園・東山旧岸邸スタッフ募集! [荻窪三庭園 または 東山旧岸邸]
    東京都
    【公益財団法人 ポーラ伝統文化振興財団】学芸員募集! [ポーラ伝統文化振興財団(品川区西五反田)141-0031 東京都品川区西五反田2-2-10 ポーラ五反田第二ビル]
    東京都
    足立区立郷土博物館 事務補助員の募集(会計年度任用職員) [足立区立郷土博物館]
    東京都
    アサヒグループ大山崎山荘美術館 学芸員募集 [アサヒグループ大山崎山荘美術館]
    京都府
    展覧会ランキング
    1
    東京都美術館 | 東京都
    ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢
    開催中[あと95日]
    2025年9月12日(金)〜12月21日(日)
    2
    東京国立博物館 | 東京都
    特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」
    開催中[あと74日]
    2025年9月9日(火)〜11月30日(日)
    3
    国立科学博物館 | 東京都
    特別展「氷河期展 〜人類が見た4万年前の世界〜」
    開催中[あと26日]
    2025年7月12日(土)〜10月13日(月)
    4
    東京国立近代美術館 | 東京都
    ミュージアムで謎解きを ミュージアムラリー2025
    もうすぐ終了[あと11日]
    2025年8月6日(水)〜9月28日(日)
    5
    国立西洋美術館 | 東京都
    オルセー美術館所蔵 印象派ー室内をめぐる物語
    開催まであと38日
    2025年10月25日(土)〜2026年2月15日(日)