しないでおく、こと。― 芸術と生のアナキズム

    豊田市美術館 | 愛知県

    芸術=創造とはそもそも、いまだ了解されない認識や知覚の領野を拡張していく営みです。ゆえに芸術とは、「芸術」として名づけられ、一つに回収されてしまうことへの抵抗をあらかじめ含んでいます。このことは、未知未踏の領野を取り込み制度化することで国⼟や資本を拡張してきた近代以降の思考自体への抵抗になぞらえることもできるでしょう。この制度化され、統治されることへの抵抗・逃⾛の姿勢=アナキズムに芸術の本来的な力を認め、その可能性を問うことは、硬直化した社会そのものを突破する契機にもなるのではないでしょうか。 近年、芸術を含むあらゆる場で、旧来の制度や差別への連帯闘争が試みられています。それらは切実な抵抗の態度であり、私たちを鼓舞する重大な拠り所となるものの、ゆえにこそ小さな個別の差異を均してしまう危うさと隣り合わせにあるものともいえます。このギリギリの状況において、私たちの個々の表現や⽇常的な振る舞いは、いかに⼀つに回収されることなく共存し、それでも抵抗の力を持ち続けることができるのでしょうか。そのそれぞれの試みがアナキズムの実践だといえます。 19世紀末、近代化と背中合わせに気運の⾼まったアナキズム運動に共感した新印象主義の画家たち。第一次世界大戦と前後して、社会の中心から逃れ、スイスのモンテ・ヴェリタに集った芸術家を含む様々な思想の持ち主たち。第二次世界大戦後、急進する資本主義体制をかいくぐり日常の革命を試みたシチュアシオニスト・インターナショナルとその重要メンバーのアスガー・ヨルン。ソ連時代から現在まで、野外や自室で非公式芸術としてのアクションを展開し続けるロシアの集団行為。さらに自宅での制作と自主展覧会の運営を実践したマルガレーテ・ラスペや共同スタジオを運営するコーポ北加賀屋の面々、アーティスト集団のオル太や、生活も制作も発表もそれらの場所も、全てを自在に往来し続ける大木裕之。 本展では 芸術と社会にどっぷりと関わりながらも軽やかに抵抗・逃走し、あえて「しないでおく」ことの可能性も含めて生き、創造する人々の実践を紹介します。 (公式サイトより)
    会期
    2024年10月12日(土)〜2025年2月16日(日)
    開催まであと4日
    開館時間
    10:00-17:30[入場は17:00まで]
    料金
    一般1,500円、高校・大学生1,100円、中学生以下無料
    – オンラインチケット、前売券及び20名以上の団体は200円割引(他割引との併用不可)

    【観覧料の減免について】(要証明)
    – 障がい者手帳をお持ちの方(介添者1名)
    – 豊田市内在住又は在学の高校生の方
    – 豊田市内在住の18歳以下の方(満18歳から最初の3月31日まで)
    – 豊田市内在住の満70歳以上の方
    – その他、観覧料の減免対象者及び割引等についてはこちらをご確認ください。

    前売券
    一般1,300円、高校・大学生900円、中学生以下無料
    休館日 月曜日[祝日の場合は開館]、12月28日〜1月17日
    公式サイト https://www.museum.toyota.aichi.jp/
    会場
    豊田市美術館
    住所
    〒471-0034 愛知県豊田市小坂本町8-5-1
    0565-34-6610
    おすすめレポート
    学芸員募集
    荻窪三庭園 施設管理運営スタッフ募集! [荻窪三庭園]
    東京都
    野田市郷土博物館・市民会館 学芸員募集 [野田市郷土博物館・市民会館]
    千葉県
    日本科学未来館 展示等企画のディレクション等を担う任期制職員募集中! [日本科学未来館]
    東京都
    【直接雇用前提 派遣】学芸員募集(早稲田大学演劇博物館) [演劇博物館]
    東京都
    【パート】児童厚生施設 堺市立ビッグバン 施設維持管理スタッフ 募集! [堺市南区茶山台1-9-1(堺市立ビッグバン)]
    大阪府
    展覧会ランキング
    1
    国立西洋美術館 | 東京都
    モネ 睡蓮のとき
    開催中[あと126日]
    2024年10月5日(土)〜2025年2月11日(火)
    2
    東京都 | 東京都
    Immersive Museum TOKYO vol.3 印象派と浮世絵 ゴッホと北斎、モネと広重
    開催中[あと21日]
    2024年7月10日(水)〜10月29日(火)
    3
    東京都美術館 | 東京都
    田中一村展 奄美の光 魂の絵画
    開催中[あと54日]
    2024年9月19日(木)〜12月1日(日)
    4
    兵庫県立美術館 | 兵庫県
    パウル・クレー展 創造をめぐる星座
    開催まであと172日
    2025年3月29日(土)〜5月25日(日)
    5
    麻布台ヒルズ ギャラリー | 東京都
    ポケモン×工芸展 ― 美とわざの大発見 ―
    開催まであと24日
    2024年11月1日(金)〜2025年2月2日(日)