バルビゾンから印象派

　19世紀のフランスでは、近代化・都市化を背景として多彩な文化が花ひらきました。絵画の分野においても、それまでの系譜のなかから醸成された清新な表現が生みだされました。とりわけ、自然ゆたかな田園地帯におもむき、戸外での写生を重んじて制作したバルビゾン派など一群の画家たち、また彼らの姿勢に感化を受け、光あふれる画面を作りだした印象派などはよく知られています。 　本展では、コロー、ミレー、モネ、ルノワールなど、この時代を代表する画家たちの作品を中心に、フランス、アメリカ、ポーランド、日本国内に所蔵されるおよそ90作品をご紹介します。自然主義的な精神の橋わたしを一つの軸に、フランス絵画の優品をお楽しみいただければ幸いです。