明治30(1897)年4月、勅令により帝国図書館が設立され、明治32(1899)年から建設が始められました。7年の歳月をかけ、明治39年に全体の1/4が完成しました。その後、昭和4(1929)年に増築されましたが、戦争等の影響で当初の設計の1/3ができたところで工事が終了し、壮大な図書館計画は未完のままに終わりました。
帝国図書館として建てられた建物は、平成の工事で、ガラス部分の増築、内装の復元・保存、建物の免震化などを行い、新旧が共存する建物に再生されました。明治の帝国図書館に始まり、大正、昭和、平成と100年の時を経た今、国内外の児童書を幅広く収集する児童書の専門図書館として、子どもから大人まで、すべての年代の方に利用されています。
国立国会図書館では1906年から数えて100周年にあたる本年、「旧帝国図書館建築100周年記念行事」として「展示会」「セミナー」などを開催します。
展示会では、国立国会図書館が所蔵する史料を展示することで、帝国図書館から国立国会図書館支部上野図書館、国立国会図書館国際子ども図書館に至る歴史を紹介します。また、パネルなどによって各閲覧室の新旧対比、建物の技術的な側面等もあわせて紹介します。
展示会場には、皆様の図書館に対する思い出などを記していただくコーナーもご用意する予定です。
「上野の図書館」として、100年の間みなさまに親しまれてきたこの図書館に、この機会に、ぜひお越しください。