ジョン・レノンの描いた理想社会と「ハッピー・クリスマス」

　1973年4月1日、ジョン・レノンとオノ・ヨーコは想像上の国「ヌートピア」の誕生を宣言しました。土地も、国境も、パスポートもなく、ヌートピアの存在を認める人ならだれもが市民になれるというこの国は、ジョンが「イマジン」のなかで歌った理想の世界を、さらに具体的な形で示したものでした。「ジョンとヨーコのLOVE&PEACEの活動」を年間テーマとして行ってきた企画展の最後を飾る今回は、この1973年の「ヌートピア宣言」を中心に、アメリカ永住権を獲得する1976年までの活動に焦点をあてていきます。 　ジョンとヨーコのラブ・アンド・ピースの活動は、クリスマスというキリスト教の聖なる日と密接にかかわりながら展開されてきました。そこで、本企画展のまとめの意味もこめて、ヌートピア大使館のスタンプのほか、1971年に発表されたクリスマス・ソング「ハッピー・クリスマス（戦争は終わった）」の直筆作詞原稿（草稿）を特別展示し、ジョンとヨーコがクリスマスに行ったLOVE&PEACEの活動の数々についても紹介します。 　また、ミュージアムでは12月13日（水）から12月25日（月）まで、「ハッピー・クリスマス、Love&Peace」と題したクリスマスイベントを開催します。期間中「Love&Peace ボード」を設置し、来館者が愛と平和についてのメッセージをボードへ貼り付けるイベント「Your message to "Love&Peace"」を行います。