大エルミタージュ美術館展

　18世紀のヴェネツィア派を代表するベロット、カナレット、印象派の巨匠モネ、ルノワール、後期印象派のゴーギャン、ナビ派のボナール、素朴派のアンリ・ルソー、そしてマティス、ピカソ、ユトリロなどの作品は、どれも画家がとらえた自然と人間の共生の姿を描きだしています。 　躍動的な筆致で描かれた家庭の情景や静寂な風景、人びとが集う都市の賑わいは、75人の画家たちの心の情景でもあり、多様で複雑な問題を抱える現代に生きる私たちに、自然と共に生きることの意味を問いかけています。 　人間と自然の調和のとれた統一という、この展覧会のテーマは、芸術が誕生した瞬間から人の心をゆさぶってきました。今回の「大エルミタージュ美術館展」は、世界で初めてこの永遠のテーマにチャレンジしています。ルネサンス以降のヨーロッパ絵画の名品と、日本では初公開の至宝の数々によって、巨匠たちの、自然との心の交流の結実を、たっぷりとご覧ください。