その1例をあげてみましょう。
ある日、60~70くらいのおばあちゃんが、「昔、回虫を見たことがあるのですが、それに良く似た虫のようなものが庭で見つかりました。生き物かどうかはわからないのですが!」と、長さ15cmくらいの細長い虫のようなものを持参されました。それも1匹ではないのです。2~3匹いたでしょうか?言われたように、大きさ(太さ)と言い、色と言い、本当に回虫に良く似ています。よく見ると回虫のような生物ではないのですが、正体がわかりません。そこで、触って触感を確かめたところ、“ピン”と来るものがありました。そこで、「最近、大工さんになにか頼みませんでしたか?」と聞いたところ、「窓の修理を頼んだ」とのことでした。と言う事でめでたく解決したわけです。さて、何だったのでしょう?
もちろん、生き物ではありませんでした。このように、生き物ではないもの、また、生き物(食物)の一部が細長く切り離されたもの、生き物ではあるが自由生活性で寄生虫ではないものなど、さまざまのものが寄生虫の疑いで持ち込まれます。“気持ち悪い!”が先にたって始めから寄生虫を疑っていませんか?
このような例を数例、写真と実物で展示しております。