葵—徳川一門の象徴、そのかたちと使い方—

「この紋所が目に入らぬかっ！」と葵紋入りの印籠を高々と掲げると、人々が恐れ入る。水戸光圀を主役としたテレビドラマですっかりお馴染みの葵の御紋。江戸時代、葵紋が徳川将軍家とその一門だけが使用することを許された、権力の象徴でした。江戸時代中期には江戸では葵紋を利用した詐欺事件が発生し、また高松城下でも葵紋に似た紋の使用を禁じる達が出されているなど、葵紋は特別な存在でした。本展覧会では、高松松平家ゆかりの道具類の中で、葵紋が付された品々を展示するとともに、葵紋のかたちやあり方、葵紋とともに使用された家紋などについて紹介します。