IM
レポート
没後400年 古田織部展
松屋銀座 | 東京都
ゆがみが斬新な織部の世界
古田織部(1544-1615)は信長、秀吉、家康に仕えた武将茶人。侘び茶を大成した千利休亡き後は、天下一の茶の湯名人となります。利休が大成した侘びではなく、華やかで奇抜な「へうげ」の世界を作り出しました。今年は織部没後400年。毎年“和”をテーマにした展覧会で新年を彩る松屋銀座で、その世界を総覧します。
織部扇面形蓋物 17世紀初期
左から)南蛮屏風 六曲一双 17世紀初期 愛知・西蓮寺蔵、肩裾松皮菱扇面枝垂桜文様小袖、雲取藤花文様打掛 着物はいずれも昭和8年復元 京都染織文化協会蔵
織部肩衝茶入 銘 喜撰 17世紀初期 公益財団法人タカヤ文化財団 華鴒大塚美術館蔵
左)織部鋸歯文茶碗 17世紀初期
左)鼠志野茶碗 銘 横雲 17世紀初期 野村美術館蔵
鉄絵四方形筒向付 17世紀初期 五島美術館蔵
右)鼠志野四方形向付 17世紀初期
黒織部格子目文茶碗 17世紀初期
織部葦文向付 17世紀初期
古田織部は1544年、美濃の大名の子として生まれます。若き日には信長や秀吉の配下として多くの戦に出陣し、軍功を上げています。
転機となるのは40歳前後。秀吉の茶会に招かれ、そして従軍中に千利休に出会い、本格的に茶人として活躍しはじめます。


第1章 織部の時代

織部は慶長年間の華やかな世相の中で、奇抜な創意と斬新な造形美の才能を開花。「織部好み」と呼ばれる茶道具は、当時大流行します。その特徴はゆがんだ形や、○△などの幾何学模様。約400年前に描かれたとは思えない模様の茶器には驚かされます。


第2章 織部の茶の湯

会場内には、織部にゆかりの深い茶室を参考に再現した茶室があります。窓が多く、開放感を感じる作りになっている点が利休と織部の違いです。床の間の花にも織部は特徴があり、茶会の記録に記載された内容で再現されています。


再現された茶室と床の間の花

織部は日本各地の名窯にアドバイザー的に関わり、指導したと指摘されています。この展覧会で、私たちの身の回りの食卓で使われる食器に似た雰囲気の器を見つけることができるかもしれません。織部様式の大流行の影響の強さは今に通じています。


第3章 織部の世界

織部は1615年に徳川幕府へ反逆の疑いをかけられて自刃します。華やかな慶長年間は、織部の死とともに終了し、江戸幕府の統制が強まり、慶長の「かぶく」世相は閉じられます。しかし、織部の美意識は後の武家茶の規範として受け継がれるのです。

しっとりとしたわびさびの茶道イメージとは違う、ひょうげた織部の世界が楽しめる、華やかな新年の幕開けにぴったりの展覧会です。この後広島(奥田元宋・小由女美術館:3月2日~4月12日)滋賀(佐川美術館:10月10日~11月23日)へ巡回します。
[ 取材・撮影・文:川田千沙 / 2015年1月7日 ]

へうげもの(1) (モーニング KC) へうげもの(1) (モーニング KC)

山田 芳裕 (著)

講談社
¥ 566

 
会場
会期
2014年12月30日(火)~2015年1月19日(月)
会期終了
開館時間
10:00~20:00
※入場は閉場の30分前まで
※最終日は17:00閉場
※展覧会によっては、開館時間が変更になる場合がございます。
休館日
1月1日(祝・木)は休業
住所
東京都中央区銀座3-6-1
電話 03-3567-1211(大代表)
03-3567-1211(大代表)
公式サイト http://www.matsuya.com/m_ginza/exhib_gal/details/20141230_furutaoribe_8es.html
料金
一般 1,000円/高大生 700円/中学生 500円/小学生以下無料
展覧会詳細 没後400年 古田織部展 詳細情報
おすすめレポート
ニュース
ご招待券プレゼント
学芸員募集
展覧会ランキング
おすすめコンテンツ