国立映画アーカイブ「生誕120年 円谷英二展」会場
「ゴジラ」や「ウルトラマン」などの特殊撮影で知られる“特撮の父”、円谷英二(1901-1970 本名:英一)の生誕120年を記念した展覧会が、同じ東京で始まる。
円谷は福島県須賀川町(現・須賀川市)生まれ。1919年に東京で映画界に入り、キャメラマンとして頭角を表した後、アメリカ映画『キング・コング』(1933年)に魅入られて特撮の研究を始めた。
特撮の技術を駆使した戦争映画『ハワイ・マレー沖海戦』(1942年)は高く評価され、戦後は日本初の「特技監督」として数々の戦争映画・怪獣映画・SF映画を制作。1963年には円谷特技プロダクション(現・円谷プロダクション)を興し、テレビ特撮の礎を築いた。
展覧会では有名な特撮だけでなく、前半生のキャリアにも注目して、4章構成で円谷の生涯を俯瞰。
『モスラ』(1961年)、『世界大戦争』(1961年)、『キングコング対ゴジラ』(1962年)など公開当時の貴重なポスターに加え、これまで知られていなかった資料も展示する。
「生誕120年 円谷英二展」は、2021年8月17日(火)〜11月23日(火・祝)、国立映画アーカイブ 展示室で開催。入場料は一般 250円など。
展覧会に関連し、9月4日(土)・5日(日)の両日、円谷英二が撮影を手がけた初期作品で、近年イギリスで発見された音楽映画『かぐや姫』(国内公開1935年、監督:田中喜次)の上映会も開催される。