
渋谷区立松濤美術館「白井晟一 入門」会場
昭和期に活躍した京都出身の建築家、白井晟一(1905~1983)の活動を紹介する展覧会が、東京ではじまる。
白井晟一は京都高等工芸学校(現京都工芸繊維大学)図案科卒業。ドイツ留学中は哲学を学ぶなど、建築家としては異色の経歴をもつ。
帰国後、義兄の画家・近藤浩一路の自邸の設計を手掛けたことを契機に、独学で建築家への道に進み、初期の木造の個人住宅・公共建築から、ノアビルや渋谷区立松濤美術館など後期の記念碑的建築まで、多くの記憶に残る作品を残した。
また、多くの装丁デザインを手掛け、著作や書家としての活動など、建築以外の分野でも才能を発揮した。
展覧会は2部構成で、第1部ではオリジナル図面、建築模型、装丁デザイン画、書などを展示。第2部では晩年の代表的建築のひとつである松濤美術館そのものに焦点をあて、長年、展示向けに壁面等が設置されている展示室を、白井がイメージした当初の姿に近づけて公開する。
「白井晟一 入門」は渋谷区立松濤美術館で、「第1部/白井晟一クロニクル」が2021年10月23日(土)~12月12日(日)、「第2部/Back to 1981 建物公開」は2022年1月4日(火)~1月30日(日)に開催。入館料は一般 1,000円など。

渋谷区立松濤美術館「白井晟一 入門」会場

渋谷区立松濤美術館「白井晟一 入門」会場

渋谷区立松濤美術館「白井晟一 入門」会場