
東京藝術大学大学美術館「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」 記者発表会 (左から)宮内庁 参事官・朝賀浩、東京藝術大学大学美術館・黒川廣子
宮内庁三の丸尚蔵館が所蔵する皇室ゆかりの名品に、東京藝術大学のコレクションを加えた82件で日本美術を分かりやすく紹介する展覧会が、今夏、東京で開催される。
展覧会では、2021年に宮内庁三の丸尚蔵館の収蔵品として初めて国宝に指定された《屏風土代》《春日権現験記絵》《蒙古襲来絵詞》《唐獅子図屏風》《動植綵絵》の全5件を公開(会期中に作品の展示替え・巻替えあり)。
伊藤若冲《動植綵絵》は、10幅(芍薬群蝶図、梅花小禽図、向日葵雄鶏図、紫陽花双鶏図、老松白鶏図、芦鵞図、蓮池遊魚図、桃花小禽図、池辺群虫図、芦雁図)が8月30日(土)〜9月25日(日)にまとめて展示される。
これまで、宮内庁三の丸尚蔵館が収蔵する美術品類は文化財指定の対象外で、国宝や重要文化財などの指定を受けていなかった。
展覧会は「文学からはじまる日本の美」「人と物語の共演」「生き物わくわく」「風景に心を寄せる」の4テーマで構成。国宝5件の他、奈良時代から昭和にかけての日本美術として、《菊蒔絵螺鈿棚》、重要文化財《鮭》、《太平楽置物》なども展示される。
宮内庁と東京藝術大学がタッグを組んで行う展覧会は「皇室の彩」(2017年)、「雅楽の美」(2020年・開催中止)に次いで3回目となる。
「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」は、東京藝術大学大学美術館 本館 展示室1、2、3、4で2022年8月6日(土)〜9月25日(日)に開催。観覧料は一般 2,000円など。

国宝 唐獅子図屏風(右隻) 狩野永徳筆 桃山時代(16世紀) 宮内庁三の丸尚蔵館蔵 【展示期間】2022年8月6日(土)~8月28日(日)

菊蒔絵螺鈿棚 川之邊一朝・六角紫水ほか 明治36年(1903) 宮内庁三の丸尚蔵館蔵 【通期展示】

国宝 動植綵絵 向日葵雄鶏図 伊藤若冲筆 江戸時代 宝暦9年(1759) 宮内庁三の丸尚蔵館蔵 【展示期間】2022年8月30日(火)~9月25日(日)