
三菱一号館美術館「ヴァロットン ― 黒と白」会場
19世紀末のパリで活躍したナビ派の画家、フェリックス・ヴァロットン(1865-1925)の木版画を紹介する展覧会が、東京で始まる。
ヴァロットンはスイス・ローザンヌ生まれ。16歳でパリに出てアカデミー・ジュリアンで学び、当初はサロンに肖像画等を発表。
1891年から木版画を始めると、フランスのみならずヨーロッパ中で話題となり、芸術家による創作版画(エスタンプ・オリジナル)の機運が高まるなか、木版画復興の立役者の一人になった。
1893年にナビ派に入るも、ボナール、ヴュイヤール、ドニらが主に多色刷りのリトグラフ(石版画)を手掛けたのに対し、ヴァロットンは黒一色の木版画にこだわり、独特の視点による作品を数多く制作した。
展覧会では解けない謎のように人々を魅了するヴァロットンの作品から、希少性の高い連作〈アンティミテ〉〈楽器〉〈万国博覧会〉〈これが戦争だ!〉の揃いなど、約180点を展示。
あわせてトゥールーズ=ロートレック美術館開館100周年を記念し、ロートレックとの特別関連展示も紹介される。
「ヴァロットン ― 黒と白」は三菱一号館美術館で2022年10月29日(土)~2023年1月29日(日)に開催。入館料は当日券で一般 1,900円など。

三菱一号館美術館「ヴァロットン ― 黒と白」会場

三菱一号館美術館「ヴァロットン ― 黒と白」会場

三菱一号館美術館「ヴァロットン ― 黒と白」会場