(ステージ左奥)東京国立博物館 学芸研究部調査研究課考古室長 井出浩正 / (ステージ右)岡山大学 文明動態学研究所特任教授、アリゾナ州立大学研究教授 杉山三郎
「マヤ」「アステカ」「テオティワカン」という、古代メキシコの代表的な3つの文明に焦点をあてた展覧会が、今夏、東京で開催される。
展覧会は、普通的な神と自然への祈り、そして多様な環境から生み出された独自の世界観と造形美を通して、古代メキシコ文明の奥深さと魅力に迫る企画。
展覧会の目玉といえるのが、マヤの代表的な都市国家パレンケの黄金時代を築いたバカル玉の妃とされる、赤い辰砂(しんしゃ)に覆われて見つかった、通称「赤の女王」(レイナ・ロハ)の墓の出土品。メキシコ国内とアメリカ以外で公開されるのは、本展が初めてとなる。
展覧会は「古代メキシコへのいざない」「テオティワカン 神々の都」「マヤ 都市国家の興亡」「アステカ テノチティトランの大神殿」の4章構成。メキシコ国立人類学博物館など、メキシコ国内の主要博物館から厳選した古代メキシコの至宝、約140件が一挙に集結する。
東京国立博物館で古代メキシコの展覧会が開催されるのは、1955年のメキシコ美術展以来となる。
特別展「古代メキシコ─ マヤ、アステカ、テオティワカン」は、東京国立博物館で2023年6月16日(金)〜9月3日(日)に開催。観覧料は未定。東京展の後に福岡、大阪に巡回する。