ニュース
    13年ぶりの回顧展「下村観山展」、東京国立近代美術館で来春開催 ― 音声ガイドは松平健さん
    (掲載日時:2025年10月14日)

    東京国立近代美術館「下村観山展」会場
    東京国立近代美術館「下村観山展」会場より 下村観山《木の間の秋》1907(明治40)年 東京国立近代美術館蔵

    近代日本画を代表する下村観山(1873-1930)の、関東圏では13年ぶりとなる大規模な回顧展が、来春、東京国立近代美術館で開催される。

    紀伊徳川家に代々仕える能楽師の家に生まれた観山は、幼少期から画才を示し、橋本雅邦に師事。東京美術学校の第一期生として学び、卒業後は同校で教鞭を執った。

    のちに岡倉天心の辞職に同行し、日本美術院の設立に参加。横山大観や菱田春草らとともに、新時代の日本画を模索した。

    古画の模写事業や欧州留学などを経て、狩野派、大和絵、琳派、中国絵画、西洋絵画と、東西の伝統的絵画表現を徹底的に学び高い技術を修得。ルーツである能に加えて、歴史、文学などに親しんだ深い教養により、独自の境地を築いていった。

    一方で観山は日本美術院で一二を争う酒好きでもあり、旅の途中で後輩にあわせて汽車の席を一等から二等に下げて道中で痛飲するなど、無口ながら情が厚い一面が伺えるエピソードも伝わっている。

    展覧会では、重要文化財《弱法師》をはじめ、150件を超える名品を展示。最新の研究成果をふまえ、日本近代美術史における観山芸術の位置づけを再考する。

    また展覧会では細部にこだわった観山の技を鑑賞するため、ビクセンの単眼鏡の貸出しサービスも実施される(料金未定)。 音声ガイドは俳優の松平健さんが務める。

    「下村観山展」は、東京国立近代美術館で2026年3月17日(火)~5月10日(日)に開催。観覧料は未定。 東京展の後には、和歌山県立近代美術館に巡回(2026年5月30日〜7月20日)


    東京国立近代美術館「下村観山展」会場
    東京国立近代美術館「下村観山展」会場より 下村観山《木の間の秋》1907(明治40)年 東京国立近代美術館蔵

    このニュースに関連するミュージアム
    おすすめレポート
    学芸員募集
    阪神甲子園球場職員(歴史館担当) [阪神甲子園球場(兵庫県西宮市、阪神電車「甲子園駅」徒歩3分)]
    兵庫県
    【新卒/経験者OK】都内環境啓発施設、常勤スタッフ(コーディネーター)募集中! [武蔵野市環境啓発施設「むさしのエコreゾート」、エコギャラリー新宿(新宿区立環境学習情報センター・区民ギャラリー)など]
    東京都
    【公益財団法人 ポーラ伝統文化振興財団】学芸員募集! [ポーラ伝統文化振興財団(品川区西五反田)141-0031 東京都品川区西五反田2-2-10 ポーラ五反田第二ビル]
    東京都
    地域おこし協力隊(文化財調査・活用促進員)募集します! [小坂町郷土館博物館]
    秋田県
    泉屋博古館東京(六本木一丁目)受付・ショップ スタッフ募集 [公益財団法人泉屋博古館 泉屋博古館東京]
    東京都
    展覧会ランキング
    1
    国立西洋美術館 | 東京都
    テート美術館 ターナー展
    開催まであと323日
    2026年10月24日(土)〜2027年2月21日(日)
    2
    国立西洋美術館 | 東京都
    美術館でクリスマス
    開催中[あと20日]
    2025年11月26日(水)〜12月25日(木)
    3
    森アーツセンターギャラリー | 東京都
    マチュピチュ展
    開催中[あと86日]
    2025年11月22日(土)〜2026年3月1日(日)
    4
    東京都 | 東京都
    視てはいけない絵画展
    開催中[あと23日]
    2025年11月28日(金)〜12月28日(日)
    5
    国立科学博物館 | 東京都
    特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」
    開催中[あと80日]
    2025年11月1日(土)〜2026年2月23日(月)