株式会社タカラトミーによる玩具発のオリジナルIP(自社が作ったキャラクターやタイトル)、「ゾイド(ZOIDS)」。
1983年に「メカ生体ZOIDS」として玩具が発売。アニメ番組など多彩な展開もあり、世代を超えて多くの人を魅了し続けています。
ゾイドの誕生40周年を記念し、玩具の歴代機体500体以上が集合する大規模な展覧会が、東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)で開催中です。

「40周年記念 大ZOIDS博2023」会場より
ゾイドの前身は、1982年に旧トミーが発売した、未来型組み立てキットモデル「メカボニカ」。恐竜骨格をモチーフにSFの要素を加え、ゼンマイ動力で動きを再現、人気を博しました。
魅力たっぷりだったこの商品に「ゾイド星(惑星Zi)の物語」という世界観の設定を加え、1983年に「ZOIDS」が誕生しました。

「40周年記念 大ZOIDS博2023」会場より
ゾイドの世界観は、「宇宙のかなたを探索していた地球人類が、地球とよく似た惑星Ziに不時着。金属物質が多いその惑星で進化した生物は、金属の身体を持っていた」というもの。
後に「共和国vs帝国」というバトル要素も加えられ、さまざまなストーリーが生まれました。

「40周年記念 大ZOIDS博2023」会場より
ゾイドのモチーフは恐竜、動物、昆虫など、子どもにはなじみ深いものです。これらに兵器のイメージを加えることで、独特の世界観が形成されています。
組み立てに接着剤は不用。ゼンマイやモーターを動力にしたリアルに歩くアクションもあり、動物・恐竜型メカの地位を確立しました。

「40周年記念 大ZOIDS博2023」会場より
1999年には初のテレビアニメシリーズがスタート。当時としては画期的だった3DCGでのアニメでした。
さらに、漫画、ゲームソフト、カードゲームなど多面的に展開。ゾイドの世界は大きく広がっていったのです。

「40周年記念 大ZOIDS博2023」会場より
今回の展覧会は、ゾイドの世界を網羅した、過去最大規模のスケールです。さまざまなジオラマのほか、ゾイド玩具誕生までの裏側にフォーカスした開発資料約100点(前後期・各約50点)や試作品など、ここでしか見られない貴重な品々が並びます。

「40周年記念 大ZOIDS博2023」会場より
会場後半には、フォトスポットのコーナーも。ゾイドを代表する機体のひとつといえる「ブレードライガー」の後ろにまわって撮影できます。

「40周年記念 大ZOIDS博2023」会場より フォトスポット
会場最後は、巨大なパッケージアートです。「ゾイドバトルストーリー」より、「ゾイドゴジュラス対レッドホーンの戦い」をモチーフにした、大迫力の一枚です。

「40周年記念 大ZOIDS博2023」会場より 壽屋「HMMシリーズ RBOZ-003 ゴジュラス マーキングプラス Ver.」パッケージアート Illustrated by mercy rabbit
40年に渡って愛されている玩具シリーズのため、親子で夢中になっている方もいるのではないでしょうか。物販コーナーには展覧会を記念した多数のグッズも用意されています。会期は短めなので、ファンの方はお見逃しなく。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2023年10月6日 ]