大阪市立東洋陶磁美術館「フィンランド陶芸+マリメッコスピリッツ」
撮影・文 [エリアレポーター]
白川瑞穂 / 2019年7月12日
「フィンランド陶芸 芸術家たちのユートピア」と「マリメッコスピリッツ フィンランド・ミーツ・ジャパン」。
この2つの展覧会、すでにご覧になった方も多いと思います。
別々の巡回展を、大阪では一会場で同時に、並行する形で開催。
明るい色彩とほのぼのしたモチーフに代表される、日本人が大好きな北欧デザインの魅力を、陶芸とマリメッコのテキスタイルの両輪で紹介する展覧会です。
アーツアンドクラフトの影響を受け、工芸教育の基礎が築かれた後、1932年にアラビア製陶所が設立。
その美術部門では設備の整った環境で作家の自由な活動が認められ、多くの傑作が生まれます。
トイニ・ムオナ 花瓶 1951年 アラビア製陶所 35.0×20.5cm アラビア製陶所 アラビア製陶所ポスター デザイン タピオ・ヴィルッカラ 1952年 106.0 ×65.0cm
別の展覧会で話題のリュート・ブリュック等の作品は、1940年以降、第二次世界大戦の最中でありながら国内外で人気となりました。
ルート・ブリュック 陶板 聖体祭 1952―1953年 アラビア製陶所 86.0×138.0cm
絵画のようで、ストーリー性を感じさせるルート・ブリュックの作品。
個人的には初めて目にしたと思うのですが、平面的な画面と色の微妙なグラデーション、陶器ならではの質感が美しく、もっと見たいと感じました。
関西での単独展覧会は伊丹市立美術館で9月7日から、こちらも楽しみです。
ビルゲル・カイピアイネン 彫像 ビーズバード 1960年代 アラビア製陶所 59.0×57.0×30.0cm
愛らしい動物の表現は日本美術と共通するようで、日本人の北欧デザイン好きの理由のひとつはここにもありそう。
マリメッコ展では、マリメッコ現役デザイナー3名による、JAPANをテーマにした新作を制作過程とともに展示。
パーヴォ・ハロネン (1974-) 光の輪 2017
さらに大阪展だけのスペシャル企画として、大阪・堺とゆかりの深い千利休の茶室を意識した、草庵風の茶室とマリメッコのコラボ企画も。
茶室建築家の飯島照仁氏の設計、マリメッコの監修による、八角形の茶室は、細部までこだわった斬新ながら違和感なくこの場に馴染む、素敵な空間を生み出しています。
今回の展覧会では、茶室はもちろん、期間中は全館撮影可能です。
SNSで、北欧デザインの豊かな世界観を発信しながらお楽しみください。
エリアレポーターのご紹介
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白川瑞穂
関西在住の会社員です。学生の頃から美術鑑賞が趣味で、関西を中心に、色々なジャンルのミュージアムに出かけています。観た展示を一般人目線でお伝えしていきます。
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