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レポート
やきもの勉強会 ― 食を彩った大皿と小皿 ―
根津美術館 | 東京都
千姿万態、皿の各様
昨年秋に開催された「中国陶磁勉強会」に続く、根津美術館の「やきもの勉強会」。今回は皿に焦点を当て、陶磁器の発展の歴史とともに、大きな皿と小さな皿がどのように使われてきたのかを紐解いていきます。
(左奥から)《三彩四葉形皿》鞏県窯 唐時代 / 《三彩宝相華鳥文皿》鞏県窯 唐時代
《青磁稜花形皿》龍泉窯 元時代
(左手前から)重要文化財《青花花卉文皿》景徳鎮窯 明時代 / 《青花花唐草文皿》景徳鎮窯 明時代
(右奥)《染付牡丹飛鳥文皿》肥前 江戸時代 / (手前3件、左から)《染付牡丹飛鳥文皿》肥前 江戸時代 / 《青花宝尽文皿》景徳鎮窯 明時代 / 《青花鳥文皿》景徳鎮窯 明時代
(左奥から)《織部千鳥文角皿》美濃 江戸時代 / 《志野開扇形皿》美濃 桃山時代
《備前洲浜形皿》備前 桃山時代
《色絵草花図皿》江戸時代
《色絵花文琵琶形皿》南紀高松窯 江戸時代
現在の食卓でも日常的に使われる、陶磁器の皿。ただ、陶磁器の展覧会では碗や壺などが中心になる事が多く、皿のみで構成される展覧会はちょっと珍しいかもしれません。

展覧会では日本と中国で生産された様々な皿をご紹介。まずは大きな皿に目を向けると、中国では元から明時代初頭に数多く生産。日本でも江戸時代後期に各地で大皿が焼かれました。

小さい皿は、日本には花鳥風月などをモチーフにしたバラエティ豊かな小皿があります。懐石膳のような小さな食卓を使った生活文化から生まれた、日本陶磁器の特徴ともいえます。



それでは、いくつか具体的な作品をご紹介いたします。

直径が60cmほどある青磁の大皿は、元時代に龍泉窯で焼かれたもの。イスラムで好まれ、中近東諸国に運ばれました。当時の絵にも大皿が描かれています。

様々な意匠の小皿は、桃山時代の美濃や、江戸時代前期の肥前でつくられたものです。小皿を使う文化は、国産陶器の質の向上にも繋がっていきました。

展示室2では、資料として「石城日記」と皿を並べた紹介もあります。石城日記は幕末の下級武士が書いた絵日記で、展示された皿から、約150年前の食卓の姿が伺えます。



展示室5で同時開催されているテーマ展「舞の本絵巻」もオススメです。幸若舞(こうわかまい)という芸能の台本を読み物に転用した「舞の本」の絵巻で、室町時代に描かれた《築島》は、なんともいえない脱力系の描写がユニーク。あわせてお楽しみください。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2017年7月12日 ]

知識ゼロからのやきもの入門知識ゼロからのやきもの入門

松井 信義 (監修)

幻冬舎
¥ 1,404


■やきもの勉強会 に関するツイート


 
会場
会期
2017年7月13日(木)~9月3日(日)
会期終了
開館時間
10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日
毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、展示替期間、年末年始
住所
東京都港区南青山6-5-1
電話 03-3400-2536
公式サイト http://www.nezu-muse.or.jp/
料金
一般1100円、学生[高校生以上]800円
*20名以上の団体、障害者手帳提示者および同伴者は200円引き、中学生以下は無料
展覧会詳細 やきもの勉強会 ― 食を彩った大皿と小皿 ― 詳細情報
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