中村コレクション秘蔵の名品　コロー、ミレー　バルビゾンの巨匠たち展

パリの南東フォンテーヌブローの森近くの小村バルビゾン村-19世紀半ば都会の喧騒を逃れ、周囲に広がる美しく穏やかな自然や働く農民を描いた画家たちがいました。 彼らは後に総称して「バルビゾン派」と呼ばれるようになりました。 自然を愛し、人間を愛し、戸外へ出て目に見える情景を真摯に描くコロー、ミレーらバルビゾン派の自然主義絵画は印象派の先駆けともなりました。 自然に憧れ、農民の生活を描くバルビゾン村に集まった大勢の画家たちはフォンテーヌブローの森に開発の手が伸びたとき、その保護を皇帝に直訴するなど熱心な運動を起こしました。彼らの尽力のおかげで、森は現在も昔と変わらぬ美しさを保っているのです。美しい自然を描く風景画家にとって自然保護は大変重要な事でもありました。 「バルビゾンの七星」と呼ばれる7人をはじめ第二世代の画家たちも含めた31作家103点の作品群はバルビゾン派の全貌を充分にご堪能いただけるものであり、同時に100年の時を経て今も変わらない、自然保護の重要性、自然の美しさを改めて発見していただけるまたとない機会でもあります。