生誕100年 山下清展ー百年目の大回想

2022年に生誕100年を迎えた、放浪の天才画家・山下清の展覧会を開催します。 1922（大正11）年、東京の浅草に生まれた山下清は49歳の若さで亡くなるまで、大正期の関東大震災や戦争が勃発した昭和の時代を生きました。少年期を過ごした養護施設でちぎり絵と出合い、絵の才能が開花。やがて、清独自の「貼絵」となります。そして、「放浪の旅」での風景を貼絵にした作品で、その完成度の高さから更に注目が集まるようになります。その後、油彩や水彩画、マジックペンによるペン画、陶磁器の絵付けにも挑戦するなど、創作活動の幅はますます広がりをみせます。 本展覧会では、日本各地やヨーロッパ旅行で訪れた場所の風景を描いた貼絵やペン画、晩年に挑んだ陶磁器の絵付けなどの作品約190点に加え、清の放浪日記や愛用の品を展示するほか、清自身が出演し、貼絵制作の様子や肉声が残っている記録映画（約30分）も上映し、映画やテレビドラマのイメージとは違う、芸術家・山下清の真実の姿を紹介します。