特別展「千總コレクション 京の優雅~小袖と屏風~」

    京都文化博物館 | 京都府

     この京都で弘治元年(1555)に創業した千總は、現在も友禅染を営む老舗である。千總は、千切屋与三右衛門が、京都室町三条で法衣商を営んだことに始まったとされ、江戸時代の貞享から元禄期(1600年代末から1700年代初頭)にかけて、法衣や友禅染の小袖を手がけ、次第に隆盛を極めた。  明治期に12代西村總左衛門が、当時の京都画壇の巨匠である岸竹堂、今尾景年、幸野楳嶺らに友禅の下絵を委嘱することによって、旧態依然の小袖文様に芸術的な格調と新鮮な息吹を吹き込み、さらには、写友禅という染色技法の発展も加わることによって、幕末期の沈滞化した友禅染に活気を与え、昭和初期まで続く友禅染小袖の一大ブームの一翼を担った。また、国内外の博覧会に西村總左衛門の名で出品したビロード友禅や刺繍の屏風や軸装などは、美術染織として高く評価され、注目を集めることとなった。  こうした染織界への貢献は、京都文化の発展を支える重要な原動力となり、ひいては世界に誇れる日本の染織文化の質の向上に寄与するところが大きいといえる。また、千總の足跡は、町衆が牽引した京都人の文化的教養の高さを示す貴重な一例であり、これらを明らかにする試みは京都文化の検証に欠くことのできない要素であろう。  平成17年(2005)に千總が創業450年を迎えるにあたり、千總のコレクションの全容を明らかにする展覧会「千總コレクション 京の優雅~小袖と屏風」を企画することとした。単に自社の営利目的で蒐集されたものではない膨大な美術資料の中から、小袖、雛形本、絵画、近代の友禅染軸など約150点を選りすぐって紹介することによって、京都を舞台に花開いた優雅な文化背景を多面的に明らかにする。
    会期
    前期:2005年6月4日(土)~6月26日(日)後期:2005年6月28日(火)~7月18日(月・祝)
    会期終了
    開館時間
    10:00~19:30(特別展は18:00まで、金曜日は19:30まで)
    ※最終入場はそれぞれ閉室の30分前まで
    ※ろうじ店舗物販店/19:30まで、ろうじ店舗飲食店/店舗によって最終入店時間は異なるので要確認
    料金
    一般1100円(880円)、大高生800円(640円)、中小生500円(400円) ※( )内は前売り及び20名以上の団体料金
    休館日 7/18を除く月曜休館
    会場
    京都文化博物館
    住所
    〒604-8183 京都府京都市中京区三条高倉
    075-222-0888
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