秋季企画展『シリーズ近江商人群像－中江四兄弟と三中井百貨店』

いまだ日露戦争の余燼さめやらぬ明治38年（1905）、近江商人の里・江州金堂（現東近江市五個荘金堂町）の地から、朝鮮半島に、新たなビジネスチャンスを求めて渡った中江勝次郎・久次郎（西村姓）・富十郎・準五郎という四人の兄弟。時代の動向をとらえ、最盛期には、旧満州・朝鮮半島に本支店あわせて、約20店舗もの「三中井」一大百貨店網を築き上げました。 「三中井」の記憶が風化する今、わずかながら残された「三中井」の貴重な写真アルバムに焦点をあて、関係資料を紹介します。明治・大正・昭和戦前期、激動の時代を駆け抜けた「三中井」の軌跡をたどるとともに、あの時代、そこに生きた多くの人びとの存在を記憶するものとなることを願います。