「ぐりとぐらとなかまたち　山脇百合子絵本原画展」

　のねずみのぐりとぐらは、1963年、絵本『ぐりとぐら』（福音館書店／中川李枝子・文）から生まれました。この2匹は、その後もさまざまなおはなしの中で活躍し、現在までに出版された合わせて1千万冊をこえる絵本をとおして、多くの人に親しまれ、愛されています。 　これらの絵本の絵を描いたのが、1962年に『いやいやえん』（同）の挿絵を描いてデビューした山脇百合子さんです。それ以来、山脇さんは、子どものためのおはなしの絵を描き続けてきました。山脇さんの絵には、子どもや擬人化された動物たちが登場し、さまざまな冒険や遊びを繰り広げます。 　この展覧会は、宮城県美術館が所蔵する山脇百合子さんの絵本と挿絵の原画から選んだ23タイトル、約320点の原画によって、山脇さんのイラストレーションの世界の全体像を紹介するはじめての展覧会です。本の中ではおなじみのなかまたちが、原画に息づく色や線をとおして、より生き生きと語りかけてくれるでしょう。